源平観戦日記


プレジデントMOOK この男、日本を変える 平清盛

プレジデント社 / 2011年12月発行 / 780円

■大河ドラマにちなんだ、清盛関連のムック本はあちこちで発売されてて、あまりに多すぎて買いきれない状態なのですが、これだけぱっと目に留まったので、購入しました。
と、いうのも、いわゆる「いつもの月刊プレジデント執筆メンバー」や、あとは、立川オリオン書房(多摩に住んでたときはお世話になりました…)の書店員・白川さんが清盛関連本紹介してたりと、執筆陣がほかの本と比べて異色。
■で、その「いつもの月刊プレジデント執筆メンバー」というのが、津本陽氏はいいとして、

・会田雄次氏(歴史学者)
・光瀬龍氏(作家)
・武岡淳彦氏(兵法研究家)

…みんな物故者です。目次みてびっくりしました「あれ? まだ存命…じゃないよね…」って。
かつてのプレジデント歴史特集からの再掲載らしい。巻末に「著作権者のかた、ご覧になったら連絡くださいー」みたいなことが書いてあった。連絡とれなくなってるのね…
■記事としては、ドラマのロケのレポートやキャスト紹介は最初のほうだけで、あとは時代背景などの記事です。なので、役者さんたちのインタビューとか期待すると肩すかしかと思います。
時代背景については、
・院政期
・保元の乱
・平治の乱
・平家隆盛期
・後白河との対立
・平家衰退と滅亡
に分けて、各見開き単位で状況を整理してくれてます。ここはライターさんが書いてるので、わかりやすい。
■プレジデントメンバーについては、ご自分の得意分野で語ってらっしゃいます。
私、武岡氏がどんなこと書いてたのか興味あったのですが、あまり具体的な戦術に関する批評ではなかったので、残念。
いろんなことを宗盛の無能に帰してたり、あとは「要所の指揮官が若輩」とか「壇ノ浦で背水の陣を敷く必要はなかった」とか、「なぜそうなっちゃったのか」という経緯への分析ナシで、戦術単独で批評してるとことか、物足りなさを感じました。
いっこだけ、面白かったのは、「平家は船団を持ってたのにそれを輸送にしか使わなかった」ことを平家の弱点として指摘して、水陸両方からの戦術を考えるべきだったというところ。ここをもっと具体的に読みたかったな…10年以上前になくなってるから無理なんですけど。

■そのほかでは、紹介文曰く「歴ッシュ!のあいさつでおなじみの」歴ドルが平泉探訪してる記事もあり。
歴ドルといっても、「静物写真ばかりだと動きが無いので、和装の若い女の子を入れたい」要員って扱いで、歴ドルならではの気の利いたコメントをするとかは一切ありませんでした。
でも、こういう記事を作りたいときに真っ先に声がかかるなら、うまくすきま産業として成立してるなーと感心した。東京からグラビアアイドルつれてくよりも、現地で「ミス平泉」(実在するのかは知らん)とかに依頼したほうが安く済むような気もするけど。

■書店員の白川さんからのオススメ本は、古典・歴史評論・小説などジャンルもさまざまだし、切り口も直球に清盛が題材であるものだけでなく、源氏・朝廷・日宋貿易・西行とバラけさせてセレクトされてました。押し付けがましくないというか、全部読む人がいたときに飽きないように、また1冊だけ読む人にとってはどれかひっかかる本が出るように工夫してる。さすがー!と思いました。
オリオン書房は、トークライブ開催したり、けっこう挑戦的な本屋さんです。私も、「日本文学ふいんき語り」(近代文学をゲーム化する…っていうテーマでゲームデザイナーさんたちが語り合う)トークライブに会社の先輩と二人で行った。

そんなこんなで、ざっと大河ドラマの時代背景を知るには、おすすめです。
ただ、世の中が百人一首ブームだから入ってたんだと思うんですけど、百人一首の紹介記事は「別にこの本に載せなくてもいいんじゃね?」と思った。
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by mmkoron | 2012-01-14 23:38 | 書籍

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