源平観戦日記


第5話「海賊討伐」

■水曜日から昨日まで名古屋に出張してたのですが、いやー木曜日の雪が大変だった!! 岡山南部住民なので、積雪への心構えゼロの装備だったんですよ。豊田市に行ったんだけど、ちょっと町を外れたところに行ったらまだ誰も踏んでない雪の道で、足首まで埋まりました。でも、安城に行ったら全然積もってないのです。同じ愛知県でも違うもんですねー。


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ここから20行くらい重い話。(ご覧になる可能性が一番高い場所なので、ここに書きます)
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■実は、先週の月曜にフォーム経由で「清盛といい、江といい、あのような駄作を賞賛するのは歴史ファンではない」という内容のメッセージがぽつんと届いて。返信するすべはないし(アドレスがない)、でも返事しないのも悔しいし(笑)で頭を抱えてたのですが、出張が気晴らしになって、書くことが定まりました。
■送信タイミング的に、私が大河をキャーキャー喜んで感想書いてるのをご覧になって、むかむかっと来られたのだと思いますが…。
でも、映画館に人が並んでいるのをわかってて、列に対して「こんな駄作映画見るやつは●●ファンじゃないよなぁ!」と【感情的作品批判+作品を受容した人への嘲笑・批判】を大声で言うような行為は、あまりに社会性がないやり方です。あんまりなので、
「昔の社会の作法に詳しいけど現代社会の作法に無頓着なのが歴史ファンなら、別にわたしゃ歴史ファンじゃなくて構わないっす。いやむしろあなたと同属性にされないほうが有難いっす。」
とさえ思いました。一方的な投げつけでなく、できれば感情をご自分の心の中にて一度適切に処理したうえで、「私はここが駄作だと思うが、きみはどうか」と対話してください。つまり何が言いたいかというと、文句があるならベルサイユへいらっしゃい。 (って、私は馬車で轢いたわけじゃないけど)

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重い(から軽くしようとしたけどやっぱり重い)話終了
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■で、怒られても懲りずに感想です。
タイトルは「海賊討伐」ですが、海賊と戦う手前までのお話でした。

■今回も前回のホームドラマを引きずってる感じですね。
歴史ドラマにこういう日常性とか現代人との相似性とか入るのが好きじゃない人には、楽しくない回だったかも。その代わり、鳥羽院パートがまたしても現実感のない昼ドラ全開モードだったわけですが(笑)。
毎週恒例昼ドラ「水仙の嵐」(勝手に名づけた)では、相変わらずのたまこ様KY発言です。
しかしたまこ様は嫌味とか皮肉で言ってるわけじゃなく、本当に鳥羽院に「なんてやさしい方でしょう、私は一生懸命この方にお仕えしなくては」と思ってるわけなので、なんともおそろしい。
鳥羽院、お前なんかに普通に接してた俺がバカだった発言してましたが、

あんた16年も試行錯誤しとったのか。

そこに鳥羽院の諦めきれない純真を感じ取るべきなのかしら。相当不器用さんですよね。
たまこに自分の怒りをぶつけたいのに、暖簾に腕押しで、「俺ってピエロ」状態を脱することができない鳥羽院。そこに現れた藤原得子。
「私を穢してください」って、なんつー狙い済ましたエロ台詞。
面白いなって思ったのは、ここでは得子の心情の描き方。泥まみれの鳥羽院に襲われて、ふっと力を抜くシーンがありますよね。彼女が権勢意欲だけの女じゃないんだろうってのは、あそこのシーンの表情でわかる。
彼女の気持ちは語られないけど、でも、宗子のパートとリンクしてて、ここでの得子の思いはそっちで垣間見えるんですよね。そこは面白い構成だなと思った。

■このドラマ、

・鳥羽院昼ドラパート…鳥羽院の苦悩。救済の日は来るのか!?
・平家VS源氏パート…ライバルだった両家が、本気で殺し合いになってしまうまで。
・平家ホームドラマパート…清盛の居場所探し。


が交互に入ってくる構成ですね。
平家VS源氏パートでは、清盛&義朝のケンカコンビに、イケメン義清が加わって、トリオになっておりました。「平安版ズッコケ3人組」化するのか!?と期待したんだけど、義朝がすぐ東国に行っちゃったので、彼らが3人でやいやいやるのはこれが最初で最後かもしれませんね。残念。
男3人が集まって男子会。「俺は●●に生きる!」とか自分宣言しちゃうところが、青春ですなぁ。
義朝は、海賊・盗賊の横行を、武士の力を生かせるチャンスだととらえています。やばいですねこの思想。「町火消しが放火」の心理に近くないか。義朝さんってちょっぴりキケンな男!
次に、義清は「うつくしく生きる」。一番美しい状態をつくろうと思うと、デキる男になっちゃったんだと。
ただし、彼の「うつくしさ」って生身を伴わない感じしますね。様式美の世界に生きてるというか。義朝や清盛の発言を興味深そうに聞いてるけど、どこか「観察対象」でしかないような距離感があるし。そういう意味では、受動的か能動的かの違いだけで、ある部分ではたまこ様と似てるのかも。
で、われらが清盛君ですが、「清盛は?」と問われて、迷いながら彼が言ったのは「おもしろく生きる」。
言った彼もその意味をあまり考えてないようですが、その意味は後から彼の生き方について来るのでしょう。

■そのころ朝廷は海賊に頭を悩ませていました。
藤原家成の紹介で高階通憲がゲストとして会議に呼ばれましたが、衣の色が下っ端色なので、みんな言うことをマトモに聞いてくれません。しかも、通憲さんはネゴシエーション能力に欠けるようで、いきなり横柄に正論ぶちかましてるし。
会議シーンはコテコテに「自分のことしか考えない貴族の皆さん」シーンでした。
実際ここまでわかりやすく利己的な姿を見せてたわけじゃないだろうけど、対症療法的だったり、現状ベースだったりなのは、そうなんでしょうね。
■そうそう。この通憲さんの発言のときに、別に「朝廷」でもよさそうな文脈で「王家」を使ってたのは、ちょい気になりました。みんなで叩きすぎて、脚本の人を「うっせーよ!こうなったらテキストの「朝廷」も全部「王家」一括変換じゃぁぁ!!」などと逆ギレさせたんじゃないかと心配になった(笑)。

■で、結局海賊討伐はしよう、ということになって平家に白羽の矢が立ちました。
今までに無い規模の海賊討伐だそうで、命のキケンはありますが、一方で手柄になればデカいのも確か。
清盛は意を決して参加したいと主張し、通ります。一方、弟の家盛君は、お留守番役を申し付けられました。不服そうではあるけど、ぐっと堪えて笑顔で拝命する家盛。気まずそうな清盛。
でもね、こういうのって、どうしてもやりたいなら怒られても蹴られてもやりたい!って言わなきゃいけないんです。希望が通らないのは、家盛に「なにがなんでも」がないからです。かわいそうだけど。
■ここでまたおもしろいシーン。
もともと漁師の子であった鱸丸が「今度の海はいつもの海と違うから、注意してください」的なことを遠慮がちに言ったら、元漁師のくせにとナマイキ呼ばわりされてしまいました。
つまり、平家は朝廷で見下されてるけど、同様に平家の中でも差別はあるわけです。
鱸丸を侮辱して清盛とあわやつかみ合いになった忠正叔父さんですが、みんなが退室した後に、清盛に本音を語ります。彼なりに言い過ぎたなーって思ったんでしょうね。
彼が語る本音は、決して清盛にやさしい内容じゃなかったけど、でも、忠正叔父さんも自分のどうにもならない負の気持ちに葛藤しているのです。それを伝えられて「くそっ」とつぶやくしかない清盛。
誰かを憎んで自己防衛できればいいけど、彼はそれすらできなくて、結局自分が惨めになっちゃうんですね。今の年齢が高校生くらい? まだ割り切って前を向くのは難しい年齢ですねぇ。
■そこにまたしても通憲さん登場です。
海賊への対処を提案して無視された通憲さんでしたが、現地に行ってみようと思い立ったみたい。ごちゃごちゃ理屈かますだけじゃなくて実行を伴おうとするところは、なるほど後の信西ですね。
荷車の中で、忠正叔父さんと清盛の話も聞いていたわけですが、彼は清盛に、その血から得る力がある、と語ります。清盛は微妙な表情でしたが、清盛の血をポジティブに評価したのは彼が最初ですね。
みんな「血を気にしない」態度まではしてくれたけど、その血が力になるといってくれたのは通憲だけです。この後の二人の関係が楽しみ!
■で、いよいよ海に出た平家の皆さんは、海賊のデカい船と遭遇して…
というところで、今回のお話はおしまいでした。

■おっと、書き忘れてた。重要だった宗子さんパート!
宗子は、清盛の出世時に何があったか全部聞いたうえで嫁ぐことを自分で決めたと、家盛に語りました。
理由は「こんなに痛々しい人を見たことがなかったから、自分が少しでも支えようと思った」。
この宗子さんの語り部分、役者さんも台本もウマかったですね。回想シーンなしで、彼女が語る台詞だけなんだけど、忠盛が事実と自分の行動方針を淡々と語り、宗子がその姿に心を揺さぶられた様子が伝わりました。
で、この「痛々しくて」というのは、前述の得子→鳥羽院も同じなんですよね。
ただ、多分得子は「少しでも支えたい」じゃなくて「全部私が支えてあげる」なんだと思うけど。
次回で早速ご懐妊のようですね。たまこ様にどう戦いを挑むのか、楽しみです。鳥羽を二人が取り合うってよりも、得子が鳥羽を庇い立てして、鼻息荒く代理戦争に挑む…って構図になるのかしら。新鮮だな。

■そうそう、あとは、義朝の乳兄弟として、「てっぱん」のかつお節社長が初登場でした!
「てっぱん」のおしゃべりで弱気な若社長とは全然違う、寡黙で忠実そうな部下っぷり。彼の出番も今後楽しみです。「てっぱん」メンバーは、かつお節社長、尾道の住職、まえだまえだ兄が出演してますね。清盛の息子世代で、鉄兄が出ないかな~(朝ドラにはよく出てるけど、大河では見たことないような)。
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by mmkoron | 2012-02-05 16:11 | 大河ドラマ「平清盛」

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