源平観戦日記


第10話「義清散る」

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■なんかキャンペーンに応募してたみたいで、お家に図書カードが届きました。どういうツールで応募したのかも覚えてないんだけど、してたみたい。
清盛のほうは保管して、カーネーションはカーネーション好きの後輩ちゃんにあげようと思います。まぁ普通に本買うのに使ってもらえばいいんだけど。カーネーションのヒロインは、そういや「義経」のときは義経正妻の「萌さん」でしたね。萌さんは思いを半分も言葉にしないタイプのキャラクターだったので、カーネーションとは全然印象が違う。萌さんは薙刀構えてもすぐへなへなになってたけど、糸子は奮戦しそうだ。うーん女優さんってすごいわ。
■そうそう。私、今年がチャンスとばかりに、各種キヨモリ関連のプレゼントに応募してるんですが、これが届いちゃうと、懸賞のきまりとかで他の抽選に当たらなくなっちゃったりするのかしら…それが心配…。


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■さて、今回のタイトルは「義清散る」でした。なんだかこのタイトルだけ見ると彼が命散らしちゃいそうですが、実際は

義清、散る(恋愛成就的な意味で)。

でしたね。
私、義清が清盛を呼ぶときの「お前さん」って言い方がなんだかいかにも「らしく」て好きだったので、もうあれが聞けないのかと思うと残念です。
■今回のラストで義清は出家しちゃったわけですが、でも、「義清が生きていくには、この世はあまりにも混沌と穢れていたのです」みたいな西行を持ち上げた解釈じゃなかったところが好きだ。
彼が出家に至ったのって、本人が清盛に自己申告していた

「美しく生きていこうと思ってきたのが自分であり、
この世の泥の中で生きていく覚悟がない」


につきるわけですよね。
たまこ様をエレガントに泥の中からお救いする白馬の騎士のよーな自分の姿を思い描いてたのに、実際は一緒に泥に引きずり込まれて、むしろ自分が一番エグくなっちゃう可能性すら垣間見てしまった。
で、私はもういっこあると思いながら見てました。
彼がたまこ様を愛してたのかというと、そういうわけじゃないと思うんですよ。
たまこ様への執着は、我に返ったらあっさりなくなってたし。
彼は愛からの嫉妬でたまこ様の首をしめたってよりも、彼女を救えるのが自分ではなくて鳥羽院だということが許せなかったんだと思ったのです。つまり、彼は自分が心を寄せた案件に関して、自分が端役でしかないという状態にものすごく傷つけられたんじゃないかと。
自分自身への万能感ゆえに、自分がその他大勢でしかないことが我慢ならない。
かといって、当事者になって泥まみれになってガッツを見せるほど性根があるかというと、そんなことできない。
そうなると、どうすりゃいいんだって言ったら、役者やめてVIP席の観客になるしかない
そんな感じなのかなーと。
■娘にケリ入れるシーンは、面白いですね。
西行物語読んでても「なぜそこで!?」って思ったけど、ドラマで見てても「なぜ!?」って思った。
でも、役者さんは何らかの解釈がなきゃあんな動作できないわけで、それを表情をヒントに考えるのが、私みたいな人間には楽しくてしょーがない(笑)。
娘から「うつくしいでしょ」って桜の花びらを渡されて、「ああ、うつくしいな」って答えるところまではカタいとはいえ穏やかな表情。でも、手のひらの花びらがさっと遠くに行くところで凄い形相になってましたね。
私は、あれを「ああ、この西行にとっての美しさは、時間を止めたような美なんだな」と理解しました。
元々、的の真ん中に矢が当たるのが美、和歌の言葉がパシっと決まるのが美、って人だから、過程よりも結果が彼にとっての審査対象なんですよね。
ここにいたら、手のひらにかすかにある美すらも、自分の手から流れ去ってしまう。ここにいる限り、自分にそれをとどめる力がない。だって、自分はいざとなったら一番ドロドロな人間だから。
そのことに絶望した表情がアレだろう、と思うと、いっぱいいっぱいになっちゃって「現実」を思い切り蹴っ飛ばしたってことなのかなーと思うわけです。
■さて、こういう解釈で見てると、彼みたいな人(芸術方面の才能はおいといて)って、実はよくいるような気がするし、自分にもそういうトコある気がします。
自分のバカさをさらけだしてでも議論してじたばたする「当事者」になるよりも、「第三者」になることを選ぶという思考です。西行の場合は、高みの見物を決め込む第三者でもなく完全にアウェーな人になろうとしてるんだと思うので、その辺は彼のほうがよほど立派ですが、当事者になって恥かくのがイヤだから批評家になるってスタンスは、わりとよくあること。自分にもそういうトコロがあるってわかってるので、そのへんは身につまされながら視聴してました。考えすぎかしらね。
でも、この義清の選択って、そういう思考がある気がします。堀河局は鳥羽院を「たまこ様から逃げた」って言ってたけど、義清も逃げたわけで。たまこ様は、自業自得とはいえお気の毒…。

■さて、今回のメインについて語ったところで、ここからは見所ピックアップです。

1)相変わらず祖父に辛口な頼朝
「それなりに検非違使として…」て、ひどい。朴訥とした語り口でありながらも、一般の人には稀なほど「客観視」ができる人…ってことなんだろうけど、それにしてもひどい(笑)。
あ、そうだそうだ。平家一門が強訴を退けようと矢を射掛けるシーンでは「神輿さえはずせばよい!」って、伏線敷いてましたね。
義朝さんは、抗争の助っ人みたいな仕事で、顔を広めてる真っ最中です。前回、手堅くやってく宣言みたいな会話してたわりに、めっちゃ危ない橋渡ってますがな。

2)鳥羽院のツンデレヘタレ全開。
「お前が浮気しても、ぜーんぜんへっちゃらだもんね!」とわざわざ抑揚つけて上から目線で当人の前で言ったものの、途中でつい気弱に振り返っちゃう。
鳥羽院もたまこ様もこの時点でアラフォーのはず。大丈夫かこの人たち(笑)。
鳥羽院、頑張って威厳あるとことか腹黒いところ見せようとするけど、根が繊細な人だから不発になりがちなところが気の毒でしょーがない。

3)けっこう頼長の性格描写が丁寧だ。
■前回の「気分がわるうなりましたので、失礼します」でもちょっと思って、今回の「院に文句言いたいから帰らず待ってるわ」でますます思ったんですけど、正直な人なんですよね。
たまに会議とかやってるときに、「この議論の時間って無駄じゃないですか?」とか言い出して皆をドン引きさせる人がいますが、それに近い印象を持ちます。そうかもしれないけど、それ言っちゃうんだキミ…みたいな。
■今回は、高階通憲とはある種の気が合うところがまた出てきてましたね。一方、義清は目障りに思ってる。あくまでも自分の理解の範疇内で「他人の才能を認める」ってタイプだってことですね。
「おっ、あいつ面白いことするなー」みたいな余裕がない。さっきの正直さもそうですが、若さゆえと本人の生来の資質の問題で「余裕がない」タイプとして描かれてるんだなーと理解しました。
…って、このドラマって「微妙に小物」キャラが多いよね。私は実際にこのあたりの人たちってそういうところがあったと思うので、その人物解釈が面白いんだけど。

4)清盛と義清の関係がいい
殴るシーンは何度も何度も台詞言いながらボカッっとやってたので、「ひえー清盛なぐりすぎだよ。もう義清の顔がボコボコになってるんじゃないか!?」って思ったのですが、口の端が切れてるくらいで済んでたのでよかったです(^^;
清盛と義清の関係って、どういう友だち関係なんだ?って思ってたんですけど、今回の清盛の反応を見て、
「あー、清盛にとっては義清って『自慢の友だち』だったんだ」
ってわかりました。
義清は何でも清盛よりも優れていて、初期は清盛はそれに対して「ちくしょー」と思ってたっぽいですが(流鏑馬の頃とか)、この段階ではそういう義清が自慢だったんですね。あの泣きながら殴ってるシーンの台詞で納得。
そうすると、このドラマの清盛ってほんと、生まれのせいでひねくれちゃったけど、基本は素直な人のいい性格なんですね。最近は、家庭も円満だから、彼の「お人よしでせっかちだけど親切」な気質が前に出てきてますね。しかし、次回ではいきなりそれが逆噴射するようですが。楽しみです。

5)雅仁さまはどうやら「かわいい」役ではないらしい
雅仁様は、元服のお式にコーラス&ダンサーズを召喚。今でいうと、高校の卒業式に突然自分のバンド仲間と舞台に乱入する感じでしょうか。…実際にいそうだな。
その後に得子とイヤミの応酬をするのですが、割って入った自分の母親・たまこ様の普段と違う様子を見ても「あれ?」って表情でなく、そのまま「ふーん」って顔つきでしたね。
あそこで「あれ? お母さんどうしたん?」って反応だったら、脚本は雅仁の可愛気を残そうとしてると思えるわけですが、実際は無表情。このドラマの中での雅仁は、そういう、暖簾に腕押し的な、人のがんばりが届かないジョーカー的なキャラクターになるってことかな?ってちょっと思いました。

■次回予告では子どもが二人お相撲してましたね。基盛が生まれて、さらに成長もしてるってことは、かなり時間が経つのかな。そろそろ中盤開始に向けて、序盤を畳み始めてますね。次回も楽しみ。
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by mmkoron | 2012-03-12 23:49 | 大河ドラマ「平清盛」

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