源平観戦日記


第21話「保元の乱」

■直前まで「花より男子」を読み直していたため、頭の中が少女漫画状態のまま視聴してしまいました。。。私のイチオシはハンガーアートとうもろこし屋と、あと後半で出てきた道明寺そっくりさんでした。なんかこう、生活力なさそうなところが漫画の世界では魅力的に見えてしまう。
後者は単に、木原敏江先生の漫画にこの人にそっくりなキャラがいて、わりとそのキャラが好きだったからなんだけど。あ、でもそのキャラもヒモみたいな生活してたわ…。

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■さて、気持ちを切り替えて保元の乱です。タイトルもそのまんまでシンプル。
さらに、内容も「夜討ちを採用した後白河側が勝った」だけなので、かなりシンプルでしたね。
なので、感想もあっさりめで。

【夜討ちの対比】
■夜討ち進言のシーンでは、徹底して対比を使ってましたね。孫子の解釈は面白かった。
しかし、孫子の兵法って(といっても私の知識はP●P文庫とプレジデ●トの歴史特集だけの知識ですが)、基本は
・敵の兵力を分散させて手薄なところを突く
・勝つための方策を複数持っておく
・決めるまでは慎重に、でもいざ動いたら速攻やり遂げる
だと思うので、孫氏ベースで判断したら、まず夜討ちNGにはならないような気もする…。
■頼長が引用してたうちの「利合えば…」は、「火攻篇」の一部です。
(もういっこのは、行軍篇のようなんだけど、そっちは手元に訳がない。。。)
で、前後の流れは
「将たる者は怒りの感情に任せて動いてはならない。利に合えば動き、利に合わなければ動かない。なぜならば、怒りの感情はやがて収まることもあるが、(怒りに任せて損失した)国や人命は取り返しがつかないからだ。」
ってな内容です。前後込みで読むと、頼長の引用の仕方は(信西もだけど)まさに「木を見て森を見ず」かなぁと。孫子の教えを守るなら、兵力的&政治的根回しのうえで劣勢である時点、追い詰められての挙兵になってしまった時点で、頼長は「利なし」として戦うことをやめておくべきだったのではないかと。
■中途半端な知識だけであまり書くと恥をかきそうなのでこのくらいにして、ドラマに戻ると、同じ『孫子』を判断根拠にしているのに、解釈してる人が精神論寄りか実戦寄りかで、出した結果に差が出るっていう表現は面白いですね。どっちも古今の史書を読んできた「大学生」ですが、頼長は規範に従って行動する人、信西は実践に合わせて規範を利用する人と言えるかもしれませんね。
■信西の「欲しい結果に合わせて手段を選ぶ」スタンスは、義朝の使い方にもあらわれてくるのかもしれません。今回の時点では、義朝の進言を取り入れ、清盛にちょっと冷淡にも見えますが、あとで師光(だったっけ?)が「下野守(=義朝)があれでは気の毒」ってぽろっと言いますよね。
義朝の「武力のための武力」はここでは利用させてもらうけど、乱が終わったらもう利用価値がない質の武力…って思ってるのかな? と、あのやりとりで思いました。
実際、信西は義朝<清盛で待遇をかなり変えて接しますもんねこの先。

【登場人物たちそれぞれの戦い】
■いきなり強制戦線離脱・頼盛
清盛、ここに来て他人の弱さに厳しい人になってましたねー。まぁでも、忠正に負い目を持ち、清盛を信頼しきれてない頼盛では、戦に出ても下手したら死んじゃうので、妥当な判断です。
ヘンに「迷いのある頼盛が出陣したら、命を落とすかもしれないという、清盛の配慮」として描かれず、バシっと突き放したところが良かったと思います。
清盛が憎い、と母親に搾り出すように訴える頼盛。クールなキャラかと思いきや、ココにきてどんどん根性の弱さが露呈してきてますね。この先どう描かれていくのか興味深い人物の一人です。

■強すぎる為朝
伊藤(弟)の胴体を貫いて向こう側に突っ切っていく、為朝の放った矢。『キャプテン翼』で、日向君の放った市タイガーショットがネットを突き破ってその奥の壁にめり込む映像を思い出した(笑)。
ちゃんと重盛兄弟とか、伊藤兄も「一歩も動けないー!!!(あまりの衝撃に)」だったし。森崎君状態っす。
清盛は、大事な息子を2人ともこんなラオウみたいなひと相手の軍に入れちゃって、どういうつもりだったんだろうか…。(単に為朝をじかに見たことないから、コワさがわからなかっただけか…)
そうだそうだ。戦のシーンが、ちゃんと「名乗る」「なんかちょっとお互いに言い合う」「矢を射掛けあう」「矢が無くなったら肉弾戦」っていう順序で進んでましたね。いいねいいね。
為朝が「義朝の兄者の策かぁ!」って唸るシーン、明らかに為朝のほうが貫禄があるので、「そういやこのヒト、弟なのか」とちょっと笑った(笑)。
私、去年の秋にこの役者さんが三銃士のアトス役をやってるミュージカル観てまして、「クリスタルの天使~♪」って切々と愛をうたってる姿を見てたのですが、いやー全然違いますね。見た目の大きさも違うような気がしてくる。役者さんてすごい。

■由良&常盤
武運を祈るという発想がなかった…と、他意なくつぶやく常盤が、由良も言ってたけど、可愛い。由良はそういう風になりたくてもなれない人なんですよね。
馬鹿にするわけでも皮肉でもなく「可愛い人ね」って言って、自分は自分のキャラに合った役割に徹する由良は、常盤以上にけなげ…。私とかは由良のほうに感情移入しちゃう。ほんと、前に頼朝も言ってたけど、「報われない人」だと思う。

■兎丸一党
ここしばらくは一門が集まってるときの背景みたいになってましたが、久々に出番がありましたねー。やってられんわー、みたいに立ち去ったけど、後で丸太&車で突入準備整えてくるところは、いい仕事するぜ!って思いました。
ただ、兎丸、太刀捌きがへっぴり腰すぎるー!腰が全然落ちてないので、子供が刀を振り回してるみたい。 もっと練習して!!

■後白河VS崇徳
この戦に対して能動的か受動的かで大きく差がついてる2人でしたね。
実際の後白河はもっと受け身というか、受け身どころかどこか他人事気分だったんじゃないかと想像したりするんだけど、このドラマの後白河は、面白がって自分からトンと戦の背を押す感じ。愉快犯的です。
武士たちに敢えて「世を変えるのは武士だ」と伝える。あのシーンがちょっとゾクっときました。
義朝には、ものすごくポジティブなお言葉に聞こえるはず。だから奮起するわけだけど、前回「お前ら武士の思いどおりになるわけねーだろ」って直接言われてる清盛からしたら、「どの顔してそれを言うか」状態だし、しかも白河のことと武士の世のことの両方を持ち出されて清盛のアイデンティティをえぐってくるし。
義朝の素直に高揚してる表情と、清盛の厳しい表情の対比も良かった、名シーンでした。
後白河は、ほんとどこまでが本気でどこまでが挑発なんでしょうね。というか、脚本や演じる人はどういうつもりで書いたり演じたりしてるんだろう。
ただの「ハラの読めないキャラ」にせず、聖子ちゃん再登場時のように、また彼の内面がどこかで出てくるといいなー。また見てみたい。

■為義と通清
ダメなトコロもいっぱいある棟梁ですが、それでも戦に対する武士としての覚悟の据わり方は、頼長の比ではない……今回の為義の描かれ方が良かった。
通清は、なんか通りすがりに代わりに射られて去ってったみたいで、ちょい唖然としましたが、手前のシーンとかカットされてるのかな?? でも、正清とのやり取りはさっくり終わって、為義との会話のほうに重点を置いたのは、結果的に良かった。
為朝の活躍、頼賢と、そして義朝も武士らしく戦っている…と報告しましたよね。敵になった息子も、味方になった息子も、みんな源氏として恥ずかしくない戦いをしている……誰が命を落としても辛い状況である、為義を励まし支える精一杯の言葉。別れの言葉をつらつら言われるよりも、「ほんとに為義のことをわかってて、思いやってるんだ」と伝わって泣けた…。

■義朝VS為義
今回献策も即採用で、ノリにノってる状態です。戦後にどういうリアクションするのかと思うと、つらいね…。
為義が、通清が死んだ!と絶叫して突進してくるんだけど、義朝はそれにショックを受けつつ、でも為義のがむしゃらな攻撃を、戸惑いながらもスマートに受け流す。
為義の攻撃には、自分への不甲斐なさ、上層部への怒り、自分の股肱の部下を亡き者にした息子への恨み、武勇優れた者への妬み、息子達への愛情、全部がこめられている。それを共有してきてくれた通清をなくして、為義はもう思いをぶつけるしかない。でも、義朝には父親のこのかなしみが伝わるわけじゃないんだなって、あの戦い方を見て思いました。やるせないですね。

■清盛VS忠正
兎丸たちが焦れてましたが、まぁ忠正が出てきちゃったら、「数で押して攻め殺す」はしづらいよな…。平家一門の皆さんとしては。
頼盛のためだけじゃない、清盛を最後の最後で信じられなかったからだ…。
忠正のその言葉は、おそらく本心でしょう。清盛の成長をどれだけ目の当たりにしても、それでも残る違和感に、彼は院側につくことで決着をつけようとしたんでしょうね。
苦渋の表情で戦ってる清盛なんだけど、途中で清盛も忠正もうっすら笑みをうかべてるカットが少し入って、そこに武士の本能みたいなものを感じました。殺し合うべき2人ではないけど、でもこういう肉体言語でやりあうことは、どこか2人の願望でもあったんでしょうなぁ。

■頼長VS信西
いざ逃げるとなったときにもって行くのがオウムと本…ってのが、滑稽だけど、このドラマの頼長のキュートさですね。一方信西は「燃えても、それ以上に立派なのを建てればよろしい」です。
誰に覚えさせられたのかおべんちゃらを繰り返すオウムに対して逆上する頼長は、はじめて有能だと信じていた自分自身の、そうではない部分に向き合わされたのでしょう。

■時子
並んで寝てる宗盛&知盛が可愛かった。いまは戦に巻き込まれるというよりもちょっと距離がある感じの時子ですが、その彼女が今後どんどん一門の中心になっていくのかと思うと、感慨深い…。

■その他の登場人物
・弁慶は、いまから既に源氏贔屓なの? 文覚みたいに「負け組に肩入れしちゃう性分」なのか、為朝ファンなのか…。
・さらっと源頼政が出てきましたね。若い頼政って新鮮ー!!
・のちの二条帝も初登場? わりと可愛い顔立ちの役者さんですが、どんな性格付けになるのかな。私はキッツい性格希望なんだけど。。。
・公式サイトでは安達盛長&北条時政も登場ですね! また「てっぱん」メンバー加入だ! てっぱん好きなのでうれしいー。鉄兄とあかりも入ってくれないかな。あかりが盛子か徳子だと嬉しいんだけど。。。
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by mmkoron | 2012-05-27 22:40 | 大河ドラマ「平清盛」

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