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源平観戦日記


第46話「しずやしず」

■うちの近所に「平家」というお店がありまして。今日はそこでお昼ご飯を食べたんですけど、帰り際に忘年会貸切メニューと、おせち料理の案内をもらいました。
いいなぁ、平家忘年会、平家おせち。
料理は中華なんですけどね。おそらく四川料理でカラいから、赤=平家なんだと思います。

■で、感想。いきなりですが……静、よかったです!!
私は舞うシーンよりも、「義経様のお子を、亡き者になされたなぁぁぁぁぁっっっ!!(絶叫)」と政子につかみかかるシーンがすごくよかった!
静のテンションの低さ・どこか暗いトコロは、この日のための演出だったのですね。
富士川で義経たちと再会したときの静の姿を思い出しました。あのとき、義経たちになついてない、心を許してない静を見て、「今回の静御前はこういうタイプなのかー」と思ったんですよね。忘れてました。
このドラマでの静は、何があっても感情を自分の内側に溜め込むタイプで、外面は非常に優等生。そこに常盤との共通性を感じたから、義経は静に惹かれたんでしょうけど、静のほうが芸能に対するプライドの分だけ、内面は攻撃的なんですね。
舞のことを提案されたときの、「鎌倉で準備できますか?」ってあたりとか。うわーこれがウワサに聞く京都流「ぶぶ漬け」系かー!?と、このときだけは思わず神奈川県民として政子を応援したくなりましたが(笑)。
可憐さよりも気高さよりも、どこか鬱屈しているカンジがする、こういう静も面白いです。私は今回の大河の静、好きですわ。役者同士の演技の相性の問題なのか、義経との愛情のこまやかさがいまひとつ見えなかったのは残念でしたけど。
今回も、静と義経を同時中継(笑)することで、二人の心の寄り添い方を表現したかったみたいですけど、うーん、あまり伝わらなかったかな。でも、静が奉納しているのは、義経の無事を祈る舞なんだな、と思うことはできました。
■舞のシーン、前に静が唄うシーン見たときは声に違和感あったけど、今回はあまり感じませんでした。前と同じ人の声ですよね? 
舞うのにいっぱいいっぱいです!ってカンジではなく、余裕もって舞ってる印象でした。
初登場時の舞は相当ヤバかったこと考えると、猛練習したんだろうなー。
このシーンでは政子が面白かったです。「そこまで義経を想うとは…!」という女としての共感や同情ではなくて、「逆境で自分なりに立ち向かうとは見上げたヤツ!」という意味での「見事!」なんですよね。男らしいわー…。
たしかにこの展開だったら、大姫が出てこないの解る。



■さて。今回は忠信の最期でもありました。ボロボロになった忠信が出てきたとき、駿河次郎が殿以上に興奮して前に出て行こうとしてたところが良かった。ずっと気にしてたんでしょうね…。
郎党のなかではクセがない人というか、真っ直ぐなさわやか武者なイメージでしたが、そこがアダになった形でしょうか。どう考えても彼一人が飛び込んだところで静を抱えて逃げることなんてできないでしょうから、自分が敵を撹乱してる間に静を逃がすつもりだったんでしょうかね。
捨身が痛ましい。でも、中に静が入ってなかったことを知らずに死ねたのがせめても救いかな。あと、義経にも会えたしね。
■息を引き取るシーンは、酷なようだがなくてもよかったかもしれない。

だって、袈裟懸けに斬られて瀕死状態のくせに、声が元気すぎ。


必死に腹の底から声を振り絞ってる…ってカンジでもなく、普通に元気なので、そこは興醒めしました。うーん、これだったら、輿の前で斬られ、その視界の端で、郎党達に抑えられてる義経をとらえながら死んでいくほうが感動的だったかも。
平泉のことを聞いて、懐かしそうにしながら死んでいったところは良かったですが。
…平泉をいちばん懐かしんでいるのはおそらく佐藤兄弟だったろうに、二人だけが帰れなかったんですね。しんみり。
■郎党で残ったのは、三郎・次郎・クマ・喜三太・弁慶の5人。この5人は平泉には一緒に到達できるようですね。弁慶の最期は想像できるけど、残り4人はどんな最期になるのでしょうか。
なんとなく勝手に、角川映画「里見八犬伝」みたいなのを想像してしまいます。
「ここは俺が食い止める、先へ行けー!!」×4 という。別名キン肉マン劇場版式。


■他に特筆すべきは、磯禅師ですかね。義経と対面するのは初めてですよね。
我が子が命をかけて愛してる男を見て、思い切り肩入れするわけでなく冷静に見てる姿が、かつて世慣れた女だった年輪を感じさせます(笑)。
「新しき国」にも心を動かされてませんしね。そういや静もこういう反応だよなー。「うんうん、きっといい国になるね。がんばろうね。」みたいな。



■いよいよ次回が勧進帳で、その後が平泉ですか。46話……もうちょっとで終わっちゃうんだなぁと思うと、寂しさが。来年から日曜日の楽しみがなくなるわー。翌日月曜日でも、「でも義経観れるし!」と思うから日曜日を楽しめたのに(笑)。
そういや例の屏風は平泉へと搬出されてましたね。
義経と一緒に炎の中に消えるのは決定か?
by mmkoron | 2005-11-20 21:43 | 大河ドラマ「義経」

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