4801円 / Windows 98/98SE/Me/2000/XP
■某アマゾンで検索してたら出てきて、
「わっ、何このタイトル! 絶対ヤバいよこれ!」と期待に胸膨らませて
速攻タイトル買い。
しかし。最初にことわっておくと、
義経は実は宇宙人。重力100倍の星で暮らしてたので、八艘越えもラクラク。
とかそういう私たちが期待するようなストーリーではありませんでした。
こんなタイトルだと期待しちゃいますよね!まったくもうプンプン!!
■何かの勧誘ビデオとかではなく、
女性向けのアドベンチャーゲーム(恋愛シミュレーション? ここらへんのジャンル定義がよくわかりません)です。
遮那王と、その双子?の妹は、散策中に平家とおぼしき賊に襲われ、
遮那王は丸腰での奮戦むなしく惨殺。
生き残った妹は、自らが遮那王となって、兄の無念を晴らすことを誓う。
って話。
なので、主人公は義経と名乗ってるけどニセモノで、女。
この主人公が弁慶とか佐藤兄弟とか喜三太とか伊勢三郎とか亡き兄様(あにさま、と呼ぶ)とか、頼朝兄上とか、後白河法皇(ひょえー!)と、友情と戦いと恋の日々を繰り広げるわけです。
以前にここでご紹介した『遙かなる時空の中で3』も同じジャンルですが、大きく違うのは、発売元が女性向けエロゲーの会社だということです。
なので、そういう要素が入った18歳以上しか購入できない追加版が存在します。
私はおとなので両方買ってみましたが、まぁ「あってもよいがなくてもよい」ってカンジです。
■前置きしましたように、不安に思いつつ期待したようなクソゲーでは決してなく、普通に面白かったのでした。
特筆すべきはEDの多さです。
回想モードの項目数を数えてみましたが、40弱あります。私はまだ数個しか見てません。
無限の可能性が広がってきた気分です。何日かかるんだろう…。
■ここでキャラの話など。
EDが存在するキャラは、
・弁慶(定番っすね。ややバカっぽく豪快なものの、結構常識人です。)
・喜三太(主人公を見守る幼馴染。アンドレですね。ホントに主人公を、文字通り身を挺して守ってくれます。つらかったろう、ほんとごめん!)
・佐藤兄(主人公の剣術の師匠ポジション。寡黙なお兄さん。普通に考えると一番カッコ良いポジション。)
・佐藤弟(花を背負って登場する、『カワイイけど毒舌』キャラ。声がややハスキーなのが私としては結構萌えポイント。)
・伊勢三郎(飄々とした笑顔を絶やさない兄ちゃん。)
・後白河法皇(孫までいるのになぜかエレガント美青年。退屈が嫌いだけど退屈している。)
・兄様
・頼朝兄上
です。私としては、一番ウケたのは、頼朝。
この頼朝最高。
絶滅種のような男尊女卑。
そして古風なツンデレ。
ホントに
「お、お前などどこへなりと行って戦って死ねばよいわ!! フン!」
なカンジ。
彼のルートに入ると主人公が彼に意を決して告白したりもするわけですが、
「そんなこととうに知っておったわ!!」
とか逆ギレされて、
何でこの人ここで威張るの意味わかんない!!と私大喜びでした。
後白河院は
ストックホルム症候群的展開。キモコワくてよかったですよ。院は伊勢シナリオにもよく出てくるのですが、そっちの院にはちょっと泣けました。私、涙もろいもんで…。
■全員キャラが立ってて、それとなく歴史や歌舞伎のエピソードも出てくるので、平家がほとんど出てこないのが残念です。
そう、出てこないんですよ平家。義経が平家を倒すストーリーのはずなのに。
この徹底した自己中ぶりが、いっそいさぎよいです。
顔が出てくるのは教経だけ。主人公が教経を兄のカタキと恨んでるからなのですが、残念ながら彼と恋愛はできません。仕方ないです、顔が、ゲーム中の表現いわく
「端正なケツ顎」……(涙)。
■そんなこんなで、ある程度心と財布に余裕がある女性には面白い作品です。
あ、ちなみにゲーム性という意味での面白さはないです。ご注意を。
それにしても。
こういうゲームって、無心にやってみた初回にどんなエンディングに至るかドキドキしますよね。
私の初回プレイの主人公は、某弟にひどいめにあわされました。
ぎゃー私の選択の何がマズかったんだー!