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源平観戦日記


GENJI ~神威奏乱

ゲームパブリック&ソニー・コンピュータエンタテインメント/5980円/
PlayStation3/2006年11月発売


■プレステ3のローンチタイトルのひとつだった、「GENJI~神威奏乱」。プレステ2「GENJI」の続編にあたります。8月頭から初めて、本日ようやくクリアしましたので、レポートいたしまーす。
(このブログでは今更ですが、ネタバレ満載なのでご注意を。)


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 前回、平家から「天鋼(アマハガネ)」を取り戻し、平清盛と、清盛に謀反を起こしてその天鋼を奪った平景清を討ち果たした義経&弁慶&静。
 兄・頼朝に対面することなく、天鋼を守って旅立つことを選択した彼らでしたが、平家の残党が人外の力を得て抵抗を続けているという風聞を耳にし、急いで頼朝のもとへ駆けつけます。なんと平知盛を新しい棟梁とした平家残党は、魔の力を持つ「魔瘴鋼」の力で兵士たちに妖の力を与えていたのです。
魔瘴鋼は天の理に反した力。義経は頼朝をたすけ、再び天鋼の力を用い、平家残党を殲滅することを誓うのでした。

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ってな話です。前作は京と平泉で話が終わってましたが、今回は一の谷→屋島→壇ノ浦→平泉と、おなじみの地名が登場して、義経が転戦します。
■ゲームのジャンルは「アクション」。ただ斬り合うだけではなく、例えば一の谷は険しい谷を越える、壇ノ浦は船から船に飛び移りながら戦う、船内の仕掛けを解除しながら進む、などの「キャラの特性を生かした動きを用いて、障害物を突破する」というのも要求されます。
これが結構むずかしい。何度壇ノ浦の戦艦の中で船倉におっこちたことか…(T_T
難しくなってる要因のひとつとして、「視点の切り替えができない」があります。ボス戦のときとか、常に敵を目で捕捉しておきたいんだけど、視点が切り替えられないからすごくやりづらいんですよ。これはほんとしんどかった。
■プレステ3だけあって、流石に映像はキレイです。
ただ、斬新さでは前作のほうが感激したかな。
今回はそんなに意表を突いたステージの造型ではなかったです。奇抜な舞台美術ではなく、手堅く美麗。
相変わらず水の描写は美しい。荒海、穏やかな海、滝、浅瀬…どれも良いのですが、特に私は凪いだ水面の透き通った感じが好きでした。
音楽は、ゲームやってるときは特に印象に残ってなかったのですが、EDで聴いたときに、メインテーマなどは重厚で結構良い曲だったんだなーと気づきました。そういう意味では正しい「BGM」ですね。

■使用できるキャラは4人です。ここで、敵である平家も含め、登場キャラの話を。

【使用できるキャラ】
・義経…主人公。二刀流で戦う。二段ジャンプ、壁走り(!)など、とにかく身軽。
     前作でおろしてた前髪を後ろに流してるせいか、前作よりも精悍なカンジになった。
     印象があまりない薄い性格なのですが、終盤で坊ちゃんぽさが。
・静…鎖鎌のようなヨーヨーのような武器で戦う。身軽で、義経よりもふわふわした動き。
    武器を木や柱に巻きつけて長距離をジャンプすることができる。
    敵を引き寄せて斬るときも↑のアクションが使える。色素の薄い美少女。
    声は戸田恵梨香。まぁ巧くはないんだけど、叫び声とかが結構リアル。
    「きゃー」じゃなくて「ひあっー!」みたいに息で叫ぶところとか。
・弁慶…動きは重いが攻撃力が高く、敵に斬られてもグラつきが少ないので、ボス戦で重宝。
     終盤で意外な展開に。
・武尊…地上に魔瘴鋼が蔓延ることを憂えた天界から遣わされた、神の遣い。
     肉体を持たない存在なので、平景清(唯一適合した肉体)の屍を再生し使用してる。
     双子?のお人形さんみたいなロリ巫女がいつも付き添っている。
【敵キャラ・サブキャラ】
・頼朝…普通に良い人です。が、魔瘴鋼に自分の力では太刀打ちできず、
     義経に頼るしかないことに密かに苛立ちと不安もおぼえている。
     義経と面差しがちょっと似てて、そこが微笑ましい。
     今までに見たゲームの「頼朝」の中では、この頼朝が一番カッコいいと思う。
・敦盛…このゲームでは女の子。年齢は静と同じくらいかと。教経にはクールだけど、
     知盛の熱烈なファンで、1回目の戦闘後に顔を傷つけると、こんな顔じゃ知盛に
     会えないと嘆き(乙女だねぇ)、「地獄に落ちろ、下衆ども!!」と罵ってくれる。
     おっかないわぁ。一の谷のボス。
・教経…屋島戦のボス。北斗の拳のジュウザとかあの路線。ただ、口では軽いカンジだけど
     意外と仕事はきっちりやってる。
     無闇に戦うのが好きというわけではないが、平家の一門としてはやるしかない…
     という意味の発言をしてる。
     物語冒頭で静に出会って、それ以来よくちょっかいをかけてる。
・知盛…敦盛を倒した後のムービーで登場。敦盛があまりに知盛様知盛様と言ってるので、
     どんなステキな殿方なのかしら…?と思って見たら、ラオウ系だった。
     壇ノ浦のボスが彼なのですが、そこで二人称「うぬ」であること判明。やっぱラオウ。
     鎖の先に大碇をつけた武器で戦う。
     敦盛を道具扱いしてるわけでもなく、かといってラブっぽさはなく(だってラオウだし)。
     有能な女部下を可愛がってるだけの関係っぽい。
・九妖…清盛のそばについてた女妖魔。前作の最終戦前に逃げ出してましたが、やっぱり
     出てきました。プレステ3になって、美女度が増してる。

■教経と静とか、知盛と敦盛とか、人物同士の心情のからみは設定上はあるんですけど、ストーリーはわりと淡々と進みます。でも、終盤の、義経と頼朝、義経と弁慶は良かったなぁ。

(ここからますますネタバレ)

■壇ノ浦後、義経を信じ切れなかった頼朝が義経を攻撃、弁慶を犠牲にする形で平泉まで逃げ切った義経ですが、庇護者である秀衡を殺されてしまい、ついに兄と対決します。
兄に裏切られたとわかったときに茫然自失しちゃってるトコロや、対決後にやっぱり兄上を討つことはできないとがっくり膝をつく義経には結構きゅんときます(笑)。
弁慶との関係も、終盤になっていきなり濃くなります。壇ノ浦で殺されたと思った弁慶が、最終戦で姿をあらわすのですが、戦いのあと、その経緯がわかります。
やっぱり弁慶は死んでいて、天界に復活させてもらっていた。役目を果たしたら天界に戻らねばならない。
最後でいきなり弁慶がやたら義経にやさしい(まぁ、最初から厳しくはなかったけど)ので、感激屋の一般大衆・まみころとしてはちょっと心あたたまりましたよ。
弁慶の最期の言葉は「楽しかったですぞ」なんだけど、義経がぽつりと「俺もだよ」とつぶやくの。どうしてそんな最後だけ人情にあふれてるんだこのゲーム。
義経と静は非常に距離がある雰囲気なのですが(笑)、最後は二人で一緒に旅立ってるのでまぁカップルにはなるんでしょうね。
このゲームのラストは、義経関連ゲームの中では一番穏便に収まってる気がします。


■そうだそうだ。このゲーム、音声設定で「英語」を選ぶことができます。
そうするとですね、キャラが英語でしゃべってくれるんですよ!
敦盛も「NO~!」って嘆いてくれます。「地獄におちろ、下衆ども」をどうしゃべってたかはリスニングしきれませんでした(字幕は日本語のままだったので)。
by mmkoron | 2007-08-16 03:33 | ゲーム

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