源平観戦日記


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第43話「堀川夜討」

■週末はまたまたZガンダムの映画を観てきました。
今回は初日ではなく、公開2日目だったんですけど、

……2日目だというだけで、平均年齢が10歳は若くなっている……!!

第3部はやっぱり初日に観に行こうと思います。なんていうか、気合いが違うんですよ。ああいう映画は、気合いの入ったファンの中で観た方が楽しめるように思います。そもそもそっちのほうが年齢近くて落ち着く。。。(←自分で書いてて、さみしい)
■そうそうそうそう。先日、私は初めて?源平関係の夢を見ました!
なんとそれが

重衡が家に来る

というもの。なんか仕事の都合(笑)だったんですけど、なんともトホホなのが、うちに重衡を呼ぶことになってさぁおうちをキレイにしなきゃというときに、夢のなかの私が、

速攻ダ○キンに電話したこと。


3LDKすらも自分で掃除できないこの私……そんなところでリアリティ追求しないで(涙)。



■さて、今回の久々に動きのある回です。今回思ったことといえば

行家を頼もしく思える日が来ようとは……!!

まぁ今回だけなんですけど。
■夜討ちの場面、予告を観て萌殿大活躍か!?と思いきや、あっさりへたり込んでましたね。残念。1人くらいは倒してほしかった! 倒された人が報われないか。
捕らえた土佐坊とのやり取りは良かったです。
■義経の理想は、その直前でも言ってたように「誰も飢えない、当たり前の平凡な幸せを得られる国」なわけですが、そのために頼朝と争うことによって、その「平凡な幸せ」とやらをエサに刺客にされた土佐坊がいる。
かといって、自分の決めた道を取りやめることもできない。
やりきれない状況になった義経の表情が気の毒でした。このあたりのシーンが、あとに出てきた、「都を出る」という選択肢にも繋がったのかな。
義経が、都にいる知り合いの名前を列挙していったとき、いろんな人の名前が出たのは嬉しかったですね。五足とか、なつかしいなー。あと、一条さんとか建礼門院とかの名前も出てきたことにじーん。義経、政治的には気が利かないんだけど、普通の人付き合いについては非常に細やかな人ですよねこのドラマでは。
■「義経の顔は本当はあまりカッコよろしくない」説とかありますけど、実際はどうなんでしょうね。ものすごく美男子だったら、維盛とかみたいにそういう話が残ると思うので、まぁ並かそれ以下だったんだろうと思います。
でも、結構モテてるところや、都の人がわりと義経に対して良い評価を残していることを考えると、嫌悪感のある顔ではないし、性格と相乗効果で「いいヤツ」認定される、いわゆる「善玉顔」だったんじゃないかなーとは思います。
タッキー義経のよいところは、美男子であることは勿論なんでしょうが、何よりも「キレ者」美男子ではなく、「善良そうな」美男子であることだと私は思います。少なくともこのシナリオには合ってると思う。

■今回を観て思ったことが。
いままでずっと思ってましたけど、義経と静双方の演技力があまり深くないことが、ここに来てちょっと響いてますね…。
義経と郎党達が深い結びつきを持っていることは、彼らのやり取りの端々からわかりますが、どーも義経と静はやや他人行儀というか、ちょっとお互いに距離を持とうとしてる感じがする。
私、静がちょっと暗めのキャラであることは気に入ってるんですよ。
ハキハキとよくできた女ではなく、踊ってる以外はどこかもっさりおっとりしてるってのは面白い。
でも、石原静は、もうひとつ深いところの「内心の覚悟」の表現が弱いんですよね。萌殿の梶原との会話みたいに、ストーリー上で「覚悟してます」感を出すエピソードが特にあるわけではなく、日常の会話やお酌シーンとかで出すしかないので、難しいとは思うんだけど、頑張ってほしい。
次回で吉野の別れがあり、さらにその後には「しずやしず」があるわけなので、そこでもう一歩踏み込んだ演技を期待したいです。

■で、鎌倉殿は「もはやこれまで」と決意したようです。「もはやこれまで」がなんだか遅いっつーか、もう既に始まってしまってからかなり状況が経過してる気がするんですけど……なのは、義経も頼朝も似た者同士ですね。さすが兄弟。
前回の政子が異様にカッコよかったので、院宣のことを知って頼朝の判断を本気でうかがう表情になってた政子には、ちょっとがっかり。
前回のは女の浅知恵だったんでしょうか。うーん、もっと「いよいよ義経もキレたか。してやったり!」という顔をしてほしかった!


■さて。次回はなんだか知盛の亡霊が出てくるみたいです。義経千本桜ですか。
でも、私、「見るべきほどのことは見つ」って言って消えていった人間が、そんな怨念を残すものなのか、そのへんが納得いきません。教経や、今回の大河で言えば資盛あたりだったら順当なんですけどね。
知盛が出てきちゃうと、憎しみを昇華させて死んだ宗盛たちよりも精神の底が浅い気がして、なんだかがっくりきちゃいません? 私が知盛にあまり「熱い武人」のイメージを持ってないからそう感じるだけなのかなぁー。
…って、言っても。
怨念を見るのは義経なんだから、結局は「平家追討っていったい何だったんだ?」っていう義経自身のわだかまりなんでしょうけど。
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by mmkoron | 2005-10-30 22:31 | 大河ドラマ「義経」


第42話「鎌倉の陰謀」

■源平で最愛なのは重衡ですが、戦国時代で一番興味があるのは松永弾正です。
南都を焼く人が好きだというわけではないのですが…。
■42話です。全49話ですから、最終ターム突入といえますね。
ちなみに、昨年の「新選組!」ですと、42話が坂本竜馬の暗殺でした。義経27話「一の谷の奇跡」と比べますと、「新選組!」27話は池田屋前夜。わりと近いペースなんですね。
義経の場合は屋島や壇ノ浦でテンションが浮上するわけですが、新撰組は池田屋が一番の輝きで、後は不幸の連鎖。30話以降は見てて辛かったよな…。見るのがつらくてわざとラスト前でTV消した回もあったし。河合が死ぬあたりとか。


■で、42話です。
今回は目に見えての動きの少ない回でしたね。でも、梶原が動いてたり、義経が伊予守になってたり、水面下で動いているという。
■今回注目なのは、義経の正妻・萌さん。
梶原景時に実家に帰ってはどうかとやんわり勧められて、それをきっぱり断りながら「お前がそれを言うか!」という目つきで睨みすえてたのが印象的でした。
タッキー・静・うつぼに比べると、ちょっと一人だけ大人っぽい印象あって、義経に対しても姉さん女房っぽい雰囲気ですが、そこが却って良い。
彼女の今後の動きには興味あります。
景時に対して、義経についていく意志をきっぱり告げてたけど、後で義経に「私は今後どのようにすればよろしいでしょう?」って真面目に訊いてましたよね。
義経に「東国に帰るには及ばない」ってさらっと言われて、それをどう受け取ったらいいのか困惑してる様子が可愛かった。
ホント、義経はどういう意味で言ったんでしょうね。「新しき国」に彼女も一緒に伴いたいと思ってるのか、「頼朝とそこまでこじれるつもりはない」という意味だったのか……。
萌さんじゃなくても「はぁそうですか…」としか返事できないよなぁ。ここにいなさいと言われたんだから喜びたいんだけど、相手の本心がイマイチつかめない。気の毒なポジションだなぁ萌さん。
■そういや梶原景時は、義経邸を訪れて居心地悪そうにしてたのが、意外。
もっとふてぶてしいヤツかと思ってました。人間味ありますね。
■義経は、前回決然としてたわりに、やっぱりまだ甘いことが判明。
頼朝と対決しない…って、そりゃ無理だよ…。と視聴者の90%が思ったに違いない。
義経は少し落ち着いて考えたかったのかもしれないけど、今回ばかりはフットワークが重すぎた状態ですね。
今回は、寧ろ行家の意見のほうがマトモでしたね(笑)。
驚いたよ、「何、今回の行家、全然間違ってないじゃん、どうして!?」って。
まぁでも、領地全部召し上げておいて、「裏切るなんて!」と騒いでる鎌倉もどうかと思いますが。私は、裏切る方向に追い詰める作戦なんだと思ってたのですが、そうでないとしたら、鎌倉勢は義経がどうすることを期待してたんでしょう。出家でもすると思ったのか?
だって義経には後ろ盾ないんだし、食ってけないんだから領地もらったら受け取るだろそりゃ。


■えっとえっと、それから今回印象に残ったのは政子&頼朝。
政子が「お任せくださりませ」と言ったときの、その政子の笑顔を見つめる頼朝の表情が一瞬映ったんですけど、不気味なモノおぞましいモノを見るような表情だったのが印象的でした。
もうこの夫婦は協力関係ではないんだなーと。
政子のほうにイニシアチブが移行していってますね。こわいこわい。

■次回は乱闘シーンがあるようで、期待してます。久々ですよね、殺陣。
なんか、女性も戦ってるように見えましたが。どんな夜討シーンになるのか楽しみです。
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by mmkoron | 2005-10-23 21:22 | 大河ドラマ「義経」


平家の群像

安田元久 著/はなわ新書/945円/1967年発行

■刊行年は古いですが、装丁は新しくなってます。
■タイトルのとおり、平家について、人物ごとにスポットを当てて論じている本です。
著者の専攻が国史学科なので、内容は文学寄りではなく、歴史寄り。平家物語を読みながら、史実(っていってもこの時代になると推測の割合が大きいけど)が気になっちゃう方向けではないのでしょうか。
目次は

1)平氏一門
2)平氏の系譜
3)平氏の政権
 →ここまでが総論。
4)小松家の人々
5)平氏一門の傍流(経盛&教盛、一の谷戦死メンバー、門脇家子息たち)
6)薩摩守忠度と参河守知度
7)本三位中将重衡の宿命
8)平氏主流の人々(宗盛&知盛)
9)平頼盛の立場
巻末)官位昇進表

■6)のカテゴライズが興味深いのですが、「末っ子傍流で、常に前線に立っていた人物」としてのカテゴライズでした。知度の存在って、指摘されると確かに興味深い。
あとは、5)も面白かったです。経盛と教盛を互いに対照させながら話が進んでいくのが。
■もちろん(笑)、元々は7)目当てで購入しました。
知盛や宗盛がセットなのに、重衡だけピンで章立てしてあるのはなぜ?と思ったのですが、
この本は、南都勢力に対峙して、結局敗れ去った人物としての重衡に注目してます。
こうやって考えると、平家物語の、最期に自分の罪を悔いてる重衡の姿って、重衡本人からすればかなり不本意かもなーと思います。やったこと自体には後悔はしてないんじゃないかなと。
自分のなかの信仰を大事にすることと、あの時期の寺院勢力に対峙することは、両立しないことじゃないし。
■と、そういった、人物ごとにスポットを当てていく本なのですが、この本で一番注目すべきはそこではなく、

巻末についてる、平家一門の官位昇進表

これ、見やすいですし、めっちゃ便利です。
自分でこういうのを作らないといけないと思ってた矢先だったので、すごーく助かりました。
どの人が何年にどんな官職についていて、それが何位だったのかがわかります。
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by mmkoron | 2005-10-23 12:12 | 書籍


続群書類従 第19輯上 管絃部

太田藤四郎・塙保己一 編/続群書類従完成会/5250円/1958年発行

■『訓読玉葉』に続き、またしても「これを読んだことにしちゃってもいいのか?」状態です。
なぜこの本を読んできたのかといいますと、この本に載ってる「和琴血脈(和琴について、誰から誰へワザを伝授してったのか、系統がわかるという系図)」を見てみたかったのです。
平家メンバーでは、白河准后盛子が載ってました。
琵琶血脈は「続」ではないほうの群書類従に載ってるそうなので、今度見てこようと思います。国会図書館でしか見れなさそうなんだけど。
■しかし。
私はそれよりも、この本の前半部に延々記載されている、宴会のときの管弦メンバー一覧のほうが気になりました。
では、私がサイトで扱ってる時期に限定して、見てみたいと思います。
実際の本では、宴会の種類ごとに記載されてるのですが、時系列でイッキに並べてみたいと思います。私はこれをまとめるためにExelで一覧表を作ってしまったのですが、どうしてそこまで情熱を傾けてしまったのかは自分でもよくわかりません。


【仁安元(1166)年11月17日のメンバー】
拍子:参議資賢 / 付哥:散位師廣朝臣 / 笙:右少将隆房朝臣
笛:参議成親朝臣 / 篳篥:左少将定能朝臣 / 琵琶:権大納言師長
和琴:右近少将通家朝臣

出た!「拍子=資賢」!! このブログを前からご覧の皆様はご承知だと思います、資賢は「訓読玉葉」でもいっつも拍子だったのです。しかしわたくし気づいてしまいました。先頭に出てくるってことは、かなり重要なパートなのですね、拍子。
私はてっきりトライアングルやカスタネット的ポジションだと思ってましたが、実は指揮者みたいなもん?

【同じく仁安元(1166)年日付不詳のメンバー】
拍子:参議資賢 / 付哥:少将維盛・少将雅賢 / 笙:大納言隆季
篳篥:定能朝臣 / 琵琶:右大臣兼実 / 筝:前権中師長

またしても資賢。他のメンバーは変化してるのに、ココは揺ぎ無い状態です。
ここで、篳篥の「定能」にもご注目ください。彼もかなり要チェック人物です。
コーラスに「維盛」の名があるのですが、どう考えても維盛はこのとき10歳そこらのはず。
維盛が右権少将になったのは12歳ですから、時期が合わない。
後から「今少将やってる維盛さんもいたねー」という意味で書いたのか、それとも別人の維盛さんなのか…。
琵琶は『玉葉』の作者・兼実です。このとき17歳。何気にステキなお年頃です。

【仁安(1167)二年1月4日於法住寺のメンバー】
拍子:資賢 / 付哥:通家朝臣 / 笙:隆房
篳篥:定能朝臣 / 琵琶:右中将実宗朝臣・権大師長

清盛が太政大臣になった年です。
もはや資賢=拍子は定説!
笙が隆季・隆房父子の独占状態であることにも注目が必要ですね。
あとは、琵琶の「師長」。この方、琵琶の名手として有名なんですって。前回は兼実に遠慮したのかな謙虚な人だな…と思っちゃいますね。今回も結局弾かずに、実宗が弾いたようです。補足説明に書いてありました。

【仁安三(1168)年日付不詳のメンバー】
拍子:参議資賢 / 付哥:土佐守雅賢 / 笙:参議家通
笛:権中納言成親 / 篳篥:左中将定能朝臣 / 琵琶:右大臣兼実
和琴:権中納言忠親

【嘉応元(1169)年4月28日のメンバー】
拍子:資賢 / 付哥:雅賢 / 笙:隆房朝臣  
笛:実国 / 篳篥:定能朝臣 / 琵琶:師長 / 和琴:三位中実家

【嘉応二(1170)年1月3日のメンバー】
拍子:資賢 / 付哥:雅賢 / 笙:隆房朝臣
笛:実国 / 篳篥:定能朝臣 / 琵琶:右大臣師長 / 和琴:忠親

【嘉応三(1171)年高倉帝元服の後宴のメンバー】
拍子:資賢 / 付哥:頭中実宗朝臣・雅賢
笙:隆季・重家
この年は途中で元号が「承安」に変わります。

【承安二年(1172)年1月19日のメンバー】
拍子:資賢卿 / 付哥:頭実宗朝臣・右少維盛 /笙:隆房朝臣
笛:泰通朝臣 / 篳篥:定能朝臣 / 琵琶:右大臣兼実
筝:家通 / 和琴:雅賢

【承安三(1173)年1月13日のメンバー】

拍子:資賢卿 / 笙:家通 /
笛:平大納言重盛(明月記には維盛も吹いていたとアリ)
篳篥:定能朝臣 / 琵琶:頭実宗朝臣・師長
和琴:右少雅賢

さて。このあたりまで見て来たところで、お気づきかと思います。
つまり
バンドのメンバーはあくまでも 資賢(hs)&冷泉父子(sho)&定能(hr)&師長(bw)であり、残りのみなさんは「ツアーのための助っ人」的存在。

(※バンド風に担当パートを書いてみました。)
あー、なんだか頭がスッキリしてきた。さらに続きを見てまいります。
ちなみに雅賢は資賢の孫です。じわじわと和琴のポジションを狙ってる様子がわかります。

【承安四(1174)年1月11日のメンバー】
拍子:資賢 / 付哥:雅賢朝臣・維盛朝臣
笙:隆季 / 笛:主上

なんと! 笛にスペシャルゲスト・高倉帝参加です。拍子と管楽器のみとコーラスという、シンプルなコンサートです。なぜか他の楽器については載ってません。
維盛は専らコーラスと笛のようですね。あんな外見なのに肺活量は結構あったんじゃないかと想像。

【承安四(1174)年9月13日今様あわせの後宴のメンバー】
拍子:資賢卿 / 付哥:雅賢朝臣 / 笙:家通卿
笛:新大納言実国卿・別当成親・実教朝臣
篳篥:定能朝臣 / 琵琶:実宗朝臣

師長のピンチヒッターとして、実宗が活躍していたことが読み取れます。
ここで注目は、笛の成親。3年後には鹿ケ谷事件が発覚して死んでしまう彼の、最後の雄姿です。

【安元二年3月4日後白河院五十の御賀】
舞人
(右):右中将頼実朝臣/少将維盛朝臣(青海波)/実教朝臣(重服で出仕せず)
成経(所労のため出仕せず)/成宗(青海波)/少将清経
少将実国の息子・公時(実教の代わり)
(左):少将隆房朝臣/少将政資/少将時家/少将公盛

笙:経家朝臣/少将有房朝臣/侍従隆雅/丹波守師守
了:中将定能朝臣/兵衛佐盛定/中務権少補季信
横笛:中将泰通朝臣/少将公時(舞人も兼任)/侍従隆保/兵衛佐基範/兵衛佐資時

平家栄華の絶頂期。しかし右の舞人、欠席者多すぎです。お前らやる気あるんか!
「了」って何なんでしょう。古語辞典で「れう」を調べてもわかりませんでした。
いつもとちょっとメンバーが違いますね。そこも気になります。

【治承二(1178)年6月17日のメンバー】
拍子:中御門中納言宗家 / 笙:中宮大夫隆季
笛:藤大納言実国 / 篳篥:定能朝臣
琵琶:太政大臣師長(ただし、弾かずに歌ってたらしい)
筝:六角宰相家通 / 和琴:右中将雅賢朝臣

ああっ、資賢がいない!!!!
と思われた方も多いのではないでしょうか。これには理由がありまして。
前年の鹿ケ谷事件で、院の近臣である資賢は失脚中なんです。
でも孫の雅賢は出てますね。孫くらいになると連座はないのかな。
師長さん、謙虚な人かとずっと思ってたのですが、実はただの出し惜しみするイヤミな男なんじゃないかという疑惑も。


【治承二年(1178)12月23日のメンバー】
拍子:資賢 / 笙:能盛・沙彌西景・楽人時秋
笛:維盛朝臣・実教朝臣 / 
琵琶:太政大臣孝定 太政大臣(師長)・孝定
筝:春宮権大夫(誰?)・女房安芸
和琴:雅賢朝臣 / 太鼓:定能卿

資賢、もう復帰かよ。
「資賢の拍子じゃないと調子が出ない」というメンバーの声多数だったと想像できます。
久々のリーダー復帰で嬉しいライブ…なのに篳篥の定能がいない!
と思ったら、太鼓たたいてました。古参メンバー定能の喜びっぷりが想像でき、微笑ましいです。維盛が準メンバー化してきたことも、平家ファンにとっては嬉しいですね。

しかし。
この翌年には重盛死去、清盛のクーデーターによる後白河院幽閉と災難が続き、さらに翌年には以仁王の事件と、だんだん情勢がヤバクなって行きます。
そして、1181年に清盛死去。

【寿永元(1182)年11月26日のメンバー】
拍子:権大納言実国
付哥:右中将隆房朝臣・右少将資時朝臣
笙:参議左兵衛督家通 / 笛:頭中将泰通朝臣
篳篥:参議定能 / 琵琶:参議実宗 / 筝:権大納言兼雅
和琴:右中将雅賢朝臣

すっかりメンバーも変わってしまいました。
定能さんと隆房さんあたりはどんな気分だったのでしょうね。しょんぼり。
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by mmkoron | 2005-10-23 10:29 | 書籍


沙羅双樹―平家姫君達の鎮魂歌

大平智也 著/新風社/1890円/1998年発行

■この本はどういうジャンルに入れたら良いのでしょうか。小説? エッセイ??
小説のように人物が創作の会話をしてるのですが、ところどころ筆者の説明が入る形。
敢えて何かに喩えるなら「なよなよした塩野七生」?
■筆者の語りのなかに、しばしば他の作品の引用が出てくるのですが、私でも知ってるような有名な本(『平家後抄』とか、石母田正『平家物語』とか)が多いです。吉屋信子『女人平家』まで巻末の「参考文献」に出てるし。……小説じゃん、『女人平家』って!!
私には商業小説のお約束はわかりませんが、小説を参考文献にした歴史小説って、アリなの…!?
■タイトルを見ると、平家の姫君ごとに章立てされた人物紹介の本のように見えますが、そういう構成ではなく、知盛の妻・治部卿局(この本では「雅子」)の生涯を描く本です。
と、書くと興味が湧きそうです。私も「珍しいなー。治部卿局主役だなんて。」と興味を持ったので読んだのですが、


肝心の治部卿局がどうも好きになれない。


■好みが分かれるのかもしれません。小宰相が死んだときに
「士気が下がるのがわからなかったのか、通盛の血が絶えると思わなかったのか。
自分だけが悲しいと思って。」
と批判。
維盛が死んだときには、地の文に「身の不幸を嘆く維盛に同情し、」とある割に、セリフは
「小松殿一門は公卿よりも勇気がないのね。父上(藤原忠雅)の遠い先祖だって藤原氏興隆のために雄雄しく戦って来たのだわ。」

あんた、それは「同情している」とは言えない。

で、そういう彼女にとって「ダメ」な例を見るたびに、彼女は「自分は生き抜いてみせる」と決意を新たにするのです。
私は中盤から「ヤな女だなこいつ」と思い始め、いったん思い始めたらもう加速して気持ちが離れていくのを止めることができませんでした。
なんていうか、雅子は小宰相たちと同じ苦しみを分け合っている同時代人なのに、雅子の語りに「ニュース見ながら『いじめはいじめられる側にも責任がある』と持論をかます、幸福で平和な視聴者」のような距離感があるように私は感じちゃったのです。
別に「小宰相さま可哀想、維盛さま可哀想、うわーん!」と泣けばいいってわけじゃないんですけど、あまりに雅子の意見が上っ面の正論すぎて、彼女が女を下げてるように思います。そこが残念。
■とはいえ、知盛と雅子の出会いのあたりは、他の本では読めないと思うので貴重ですよ。
かなり知盛が朴訥としてるので、「体育会系のウブな彼と、ワタシ」のようななんとも言えない気恥ずかしさがあります。雅子のほうが若干リードしてるカンジ。

■で、この本なのですが、びっくりするような展開が待ってます。
宮尾本級にビックリの展開のはずなんですが、あまりにさらりとそっちの結末に入っていくので、驚きました。
この本を最初に読んじゃったら、これが史実だと思っちゃうんじゃないだろうか。っつーか、この作者はこれが真実だと信じて書いているのじゃないだろうか。
この作者は知盛の小説も書いていらっしゃるらしいのですが、そっちでも同じ展開になってるのかな。気になる。
■そんなこんなで、期待していた分、点が辛い感想でした。
興味のある方は読んでみてください。…でもあまり流通してないかも。
東京都立の図書館全館で検索してみたのですが、今(05年10月18日)現在
 ・墨田区立図書館
 ・目黒区立図書館
 ・港区立図書館
 ・くにたち図書館
なら置いてるようです。49館を横断検索した結果ですから、かなりレアなのかも。
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by mmkoron | 2005-10-18 23:02 | 書籍


第41話「兄弟絶縁」

■NHK大河ドラマサイトのTOPページが新しくなってたんです。
義経がどーんと出て、次に郎党達、またどーんと義経で、鎌倉勢、義経、院と近臣たち、義経、平家一門……っていう風にどんどん切り替わるんですけど、やっぱ平家一門、ビジュアルがエレガントですわ。

■今回、重衡が死んじゃうところではざばざば泣いちゃうかしらーと思ってたのですが、泣かずに済みました。重衡と一緒で、覚悟ができてたのかも(^^;
■重衡は、もっと抑え気味なのを想像してたので、思ったよりも感情を表面に出してたなーという印象。でもまだ29だし、そりゃそうかってカンジです。
輔子が良かった。夫の言葉にただただ従順。女心だなー。
いっぱい言いたいことはあるんだけど、でも重衡に真っ直ぐ見つめられてしまうと、もう従順に「はい」としか言えない。死んでいく人に心配かけたくない。
でも、いよいよ最後になって、重衡がきっぱり前を向きなおしちゃうと、「これでいいんだっけ、もっと私に言えることってないんだっけ?」と頭がぐるぐるしちゃう。
重衡が何を考えているのか、女の私には想像の限界があるんですけど、あの場面の輔子の気持ちには感情移入できました。
仮にも大納言のお姫様なんだからあんな乱暴に扱われはしないだろ、とかそういうツッコミはいくらでもできるんでしょうけど、私は人物の心情に対して誠実な演出ならそれで満足です。
■で、重衡。
なにしろ私が平家一門で一番愛情を注いでるのは彼ですから、もうTVにかぶりつき状態だったんですけど、さっきも書いたように、思ったよりも女々しかった印象。
細川氏の目の演技のせいかな? 輔子の声を聞いた後は、終始切なげな表情でしたね。
でも、あれが重衡だよなーと納得。
何も語らず以心伝心で相手への信頼を残した、明子に対する知盛の愛情とは対照的で良かったんじゃないでしょうか。
大河の知盛にとっては明子は戦友のような存在でもありそうだけど、重衡にとって輔子はやっぱり「可愛い奥さん」なんだろうな。そういう方向性のフェミニストっぽいもんな、重衡。


■重衡のシーンは結構あっさりしてて、宗盛のほうが引っ張ってましたね。
憑き物が落ちたように清清しくなってる宗盛。だけど清宗のことだけは執着しちゃう。…清宗との親子関係は、もっとべったりした感じでもよかったかな。
平家物語読んでると、かなり過保護ですよね。自分の袖を下に敷いて、清宗を寝かせてた…っていうエピソード、すごく好きです。あのあたりで宗盛が好きになった。
■義経との会話、しみじみ良かった。
宗盛のこれまでを丁寧に描いてきたからこそなんでしょうね。
前述の重衡の場合は、描き方は寧ろ平家物語本編に近い。
「最期が近くなるとフォーカスされる」タイプ。
平家物語って、殆どの人物はコレですよね。だからこそ、生き方がいちいちエネルギッシュな清盛の存在が、あの物語の中で目立つんだと思うんですが。
だけど、今回の大河の宗盛は、死に際だけクローズアップするんじゃなくて、ごく初期から彼の姿が描かれてた。だからこそ感動できるシーンだったと思います。紙食べてたのも無駄じゃなかった(笑)。
平家物語を原作に大河を作ってもらえて、有難いなうれしいなと思うのはこんなときです。
2時間ドラマだったら、結局平家物語原典と同じく「死に際クローズアップの群像モノ」にしかできないと思うんですよ。1年間やってるからこそできる手法ですよね。
■兄、弟達、義経をねたんでたことも今は正直に言うことができて、自分が理解しきれなかった父の「新しき国」を他人である義経が理解できているということも、悔しさではなく救いとして受け止めることができるようになって、穏やかに死んでいく宗盛。
もうこれが最期なんだと思ったときに、これだけ人間は共感し合える。でも頼朝も義経も生きていかなきゃいけないから、まだお互いにそういう境地に至れない。ううー、葛藤。


■今回、ほろりときたのは意外なところでした。
義経が郎党達に頼朝との決裂の覚悟を告げて、郎党達が明るく「勿論義経様についていきます!」とひとりづつ答えるところ。
よかったね義経、あんたもひとりぼっちじゃないよね…とホロリ。
それまでの義経が、清宗を心配する宗盛や、兄弟への穏やかな気持ちを語る様子をうらやましそーに見つめてたじゃないですか。
それを見て、「かわいそうだなー」と思ってたから、あの郎党たちの言葉に私が癒された(笑)。


■それにしても、清宗役の役者さん、やたらカッコいいですね。
私も清宗は美形気味にしておこうと思って設定してましたけど、もっとカッコいい容姿にしてもいいかもしれんと、この大河を観て思いました。ああでも清宗もこれが最後の出番だったのね・・・。

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追記。
そうそうそうそうそうでした。
重衡が輔子に渡そうと、髪の毛を食いちぎるシーン。
「ああっ、重衡。その量は噛み切るには多すぎるよ…。」
となかなか食いちぎれない重衡のことを、おかあさんのように心配してしまったのは、
私だけではないはずだ!
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by mmkoron | 2005-10-16 21:33 | 大河ドラマ「義経」


さよなら宗盛&重衡 TV誌記事感想

1)ステラ「義経の心を揺るがす 宗盛・重衡の死」

ふたりの死を「憎しみを捨てた(宗盛)」、「罪を引き受けた(重衡)」と表現しています。
インタビューは重衡役・細川茂樹氏。
重衡という人を、男らしい、こういう人間を目指すべきだと惚れ込んで演じてたとのこと。
大河ドラマ中では、重衡の都での様子は描かれてませんでしたし、南都焼き討ちもさらっと出てきただけでしたが、細川氏は都での明るい人柄や武士としての矜持も意識して演技してたそうです。
スタジオパークでも語られてた「輔子役の戸田菜穂さんがリハーサルから泣きまくり」の話は、ここでも出てました。




2)TVナビ「ついに義経、頼朝と決別!」

義経に頼朝からの卒業を決意させるきっかけとして、宗盛・重衡の死を位置づけてます。その点は、ステラと同じですね。
インタビューはここでも細川氏。大河への思い入れ、重衡という人間への敬意についての話はステラと同様。
ただ、ステラのインタビュー記事が、美しくまとまりすぎて裏話的要素が少ないのに比べると、こっちはその点読者のニーズをふまえてます。
「輔子と一緒に撮ったシーンは、実は今回が初めて。」とか「平家の役者は撮影時もべったり一緒。一の谷で捕縛されたときは、周りが全部源氏で、所在無かった。」なんて話も。


「TVブロス」「TVガイド」は今回は特集記事はなかったです。
「TVブロス」については、壇ノ浦のときに宗盛と重衡に取材しちゃってたのがイタかったですね。こういう取材記事の感想まとめてると気づくのですが、取材って、どの時期にどの対象者に取材するかっていう下調べ(今後の展開の把握)や、どんなことを訊くのかっていうセンスが大切だなーと。
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by mmkoron | 2005-10-15 21:03 | 大河ドラマ「義経」


二条院ノ讃岐

杉本苑子 著/中公文庫/680円/1985年発行


源頼政の娘で、二条院に仕えた女房・讃岐。
4人の女性達が、彼女のことをひとりずつ語るという形で書かれています。
その4人とは、
 1)讃岐の叔母で、源頼政の妹である、待賢門院美濃
 2)信西の妻かつ後白河院の乳母である、紀伊二位
 3)源頼政の恋人・大宮の小侍従(待宵の小侍従)
 4)神崎(西国と京の中継地)の遊女
です。
とはいえ、讃岐は歴史の表舞台に立った人物ではなく、あくまでも「二条院のお情けを賜ったこともある女房」でしかありません。さらに彼女が“外見は美しいものの、寡黙に暗ーくしてるので印象に残らない”タイプの女性だったので、女房仲間たちの印象も薄く、寧ろ1)~3)の人物が語る歴史的背景のほうが興味深いのです。

1)保元の乱勃発の原因となった、
  白河院・鳥羽院・崇徳院・待賢門院の複雑な人間模様
2)平治の乱勃発に至る、後白河擁立~信西VS信頼の動き
3)二条帝と後白河院の対立


それぞれが仕える主のサイドから語られてるのも、面白いです。1)の美濃は待賢門院の女房ですから、待賢門院に肩入れした語りをしてます。待賢門院って、批判的に語られることのほうが多いので、新鮮です。2)の紀伊二位は後白河院の乳母。だから、後白河の性格を辛辣に分析しつつ、なんだかんだ言って甘いですしね。

で、この3人が語る讃岐という女性は、良く言えばなぞめいている、悪く言えば不気味な女なのです。
その不気味さ、3人が讃岐に感じていた「得体の知れなさ」が、4)で姿を見せます。
4)の遊女が語るのは、源頼政と以仁王の決起。遊女の話を、源頼政の元部下だという武士が補足してくれるのですが、そこで讃岐も思いがけない姿が見えてきます。
同性の女性たちはただ違和感を感じるだけで、讃岐の姿をとらえることができず、
讃岐の動きを見ていたのは男性たちだった……というのが面白い。

女性の語り口なので、歴史の動きがわかりやすく説明されてます。
二条院讃岐に興味がなくても、このあたりの歴史の動向がわかる本としても、読む価値ありです。
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by mmkoron | 2005-10-15 20:47 | 書籍


遙かなる時空(とき)の中で3 十六夜記

PS2/KOEI/4800円/2005年発売

■前にこのコーナーでご紹介した、「遙かなる時空(とき)の中で3」の続編です。
とは言っても、前作の「続き」を楽しむゲームではありません。
前作が(メタ?)源平世界を、「そのまま進んだときの悲劇に陥らないためにどんどん歴史を塗り替えていく」ゲームだったのは以前にご説明したとおりですが、今回はその分岐を増やした追加ディスクだと思ってください。K○EIお得意のパワーアップキットですね。
パワーアップキットは絶対購入しといたほうが楽しいので、この「十六夜記」についても、前作本作足して11600円のゲームだと思って購入しちゃうことをオススメします。
■で、このタイトルの意味ですが。
別に主人公が訴訟を起こしに旅にでるわけではなかったです。そういや『十六夜日記』は出発日?か何かが陰暦の10月16日だったから「十六夜」なんだそうですね。
十六夜というと「ためらい」とか「躊躇」とかそんなニュアンスを含む言葉としても古文では出てきますが、そういう意味だったかなぁ。
登場人物のひとりが何か喋ってたような気もするのですが、記憶がおぼろげです。すみません…。

■で、追加イベントだの追加ルートだのがあるわけです。
主に追加されたのは、
 1)前作からEDのあった「八葉」について、「十六夜ED」なる追加シナリオとED
  (主人公を守る親衛隊みたいな人たち。でもこの作品は主人公自体が強い。)
 2)前作ではどうやっても死んでしまってた中ボス・知盛のED
 3)義経一行が頼朝に追われ、平泉に旅立ってからを描く新ルート

この3つです。3)は、きたきたきたー!ってカンジですね。
「追加ディスク」ですから一度やったシナリオを再び見ることも多く、怠け者の私は2)3)しか見てません。1)はそのあたり、忍耐と愛情が要求されるのですよ…ううう。
■2)については、なんというか、私はそのまま知盛は死んでて良かったのではないかとも思ったのですが、ある方向に徹底してるので、突き抜けた面白さはあります。
このルートに入っていったとき、主人公である龍神の神子(みこ)は河惣益巳漫画の女主人公みたいです。
主人公が「もう源氏やめる!」とか言い出すシナリオも面白いです。主人公に感情移入させるのがこの手のゲームなんだと思ってたのですが、このシナリオに入ると、いきなり自分は傍観者になります。私はわりと素直に感情移入するユーザーなので、この乖離の瞬間はなかなかに興味深かったです。こういうこともあるのか、と。
■3)についてですが、もちろん秀衡とか泰衡とかの平泉メンバーが出てきます。
泰衡が、ゲームや漫画ではよくいるタイプなのですが、泰衡がこのタイプだった作品はあまり見たことはなかったので、新鮮でした。
で、このルートで出てくるある人物とのEDも設定されてます。この人物、なかなか誰なのかわからないようになってるのですが、平家物語好きだったら、わりと初期の伏線でも予想がつくかもしれません。

■前作をやったときに
「平泉に逃げろよー!」
「知盛とのEDはないのかー!」
「維盛だけハブにされてて可哀想だー!」
「平家の人員増やせー!」
「戦乱モノのくせにバッドED少ねぇぞー!」

といった感想をもった方は、満足できる追加ディスクだと思いますよ♪
ちなみに、維盛とのEDはありませんでした。残念ですね。誰も訊いてませんか。
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by mmkoron | 2005-10-12 22:18 | ゲーム


第40話「血の涙」

■連休は鎌倉に行ったり、友達とゲーム大会やったり(高所恐怖症の私には「ICO」は心凍る作品でした…)、あとは「冬のライオン」のDVDを観たりしていました。
「冬のライオン」では、台詞の中で「1183年」って出てきてました。
この人たちがエゴ丸出しで壮大な親子喧嘩・兄弟喧嘩・夫婦喧嘩をやってるとき、日本では源平の戦いをやってたんだなーと思うと、なんだか感慨深いです。

■さてさて。今回のタイトルは「血の涙」。
この字面を見ると、ついつい北斗の拳を思い出してしまうのですが、今回の「血の涙」は、血を流すほど悲しい…ってだけじゃなく、頼朝と義経の、「血の繋がりが流させる涙」なんですね。
こういうタイトルのつけ方は好きですー。
■いよいよ頼朝の心情が、視聴者にも見えてきました。頼朝が理の人ではなく、理の人になろうと努力してる人なのですねやっぱり。
頼朝がせっかく、「理」の人になりきって世の中を治めようとしてるのに、それを理解できず、いつもいつも頼朝の「情」を揺さぶろうとする義経。いとしいいとしいバカな弟…ってところでしょうか(T_T
手紙を開けようかどうしようか迷う姿にほろり。「なぜ私を苦しめる」と搾り出すように言う姿にほろり。そして彼のこの苦しみが決して義経に伝わらない(当然だけど)ことに涙。
こうやって頼朝の立場も描かれてると、「義経は自分が理解してもらえないことを悲しんでいるけど、彼自身も頼朝のことを理解しようとしてないんだろうなー」と改めて思います。

■さて、義経のほうです。
こっちも可哀想です。先方に届いてるかどうかもわからない手紙の返事を、ずーっと待ってるってのは苦痛だろうな。
■ところで。今回も回想シーン多かったので昔の映像をたくさん観たわけですが、タッキー、演技上達してますね。
初期はホントに「喜怒哀楽」の4種類の表情しかないような状態でしたけど(逆に、いつも判を押したように同じ表情ができることに感心してた)、最近は特に「哀」の表情、困り顔やしょんぼりしてる表情が深くなってきてます。やっぱり1年間同じことを続けるって、力がつくんですねー。
で、今回の義経。とうとう悲しみに怒りが混じり始めましたね。感情を押し込め、理性での「判断」を重視してる頼朝とはちょうど反対の流れですが、義経の絶望が怒りに変化し、行動につなげるまでの過程がどうなるのか、楽しみです。
そろそろ新宮行家が出てくるかな。出てきそうですね。ああ、あの人が出てくると物語のイタさが増すから、ちょっとイヤなんだよなー。

■最後のキーパーソンは政子。本領発揮というか、怖かった…。
敢えて頼朝の前で腰越状の話を持ち出し、頼朝自身が「手紙は読まない」と言わざるを得ない状況に持ち込む、あのテクニック!
大江広元は「しまったな、政子殿の道具にされちゃったな」と思ったから、頼朝の前に手紙を持ち込んでたのでしょうね。こういう駆け引きは大変好みです。
■こうやって政子たち北条一派の姿を描いてくれてるから、頼朝の孤独にも感情移入できます。政子は当初頼朝にべったりだと思ってたんですけどね、いつの間にか実家大事になってました。政子の変化はどのあたりだったのでしょう。
亀の前の出来事あたりで、「自分(政子)は、見過ごせないほどの強い影響力を持つことでしか、頼朝を引き留め続ける方法はない」とハラをくくったのでしょうかね。
ちょっと「冬のライオン」のエレナー王妃を思い出しちゃいました。あの王妃はまさにそういうタイプとして描かれてたから。

■次回はついに平家残党の処刑のようです。ああ、ついにその日が来るのか…。
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by mmkoron | 2005-10-11 01:45 | 大河ドラマ「義経」

    

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