源平観戦日記


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第47話「安宅の関」

■週末にイトコが九州の実家のほうから遊びに来てくれてて、歓待してたら更新が遅れました。すみません。
彼女は新宿だの池袋だのをまわって人の多さにすっかり参ってしまったらしく、「すごい人だねー。『ねぇ、今日はお祭り?』って友達に3回くらい訊いちゃったよ!」と語ってました。なんかかわいいぞ。
久々に博多弁を聞いて、ノスタルジックな気持ちにもなり。イトコも伯父さんも、実家のほうの人たちはみんな博多弁なのですが、子どもの頃、みんなが「なんばしよっと?」とか「まみころちゃんが遊びにきんしゃったとよー」とか言ってるのを聞いて、お母さんに

「ねぇねぇお母さん。どうしてみんなはトをつけるの?」

って聞いたことがありました。
そしたら、お母さんは

「どうしてって、そりゃあまみころ、戸をつけなきゃ寒いからだよ」


って。どっとはらい。
■さて。今回の大河。短いな、というのが一番の印象でした。
短く感じませんでした? 今回のキモは、「巴との再会」「勧進帳」の2つだったわけですが、その2つに絞り込まれていたからですかね。
いつもは頼朝サイドや院サイドの様子などにも時間が割かれて場面展開が頻発するのに、今回はそれがなかったからかな。いつもよりもスッキリまとまってました。

■まず、巴との再会。
「生きていてよかった」と義経に感謝した彼女は、「あきらめぬことじゃ」と義経を励ましたわけですが、そういえば、重衡は輔子に「生き延びよ」と伝えてましたね。
時子をはじめとする平家一門の散り様を美しく描きながら、でもこのドラマは「それでも生きる」を要所要所でメッセージにしてますね。(ちょっと半端な描き方の感はありますが。)
平家物語らしくていいと思いますよ。
中学生とかの頃、『平家物語』って諸行無常、人のうつろいのはかなさを描くのをテーマにした物語だと思ってましたけど、通しで読んでみるとそうでもない。中にいる人たちはかなりがむしゃらにひたむきに頑張ってて、「諸行無常」ってのは、一生懸命なんだけど報われない人たちを慰めて救済する言葉が他にないから出てきた言葉なんじゃないかと、思えてきたんですよね。
■それはそれとして、巴です。
巴、決して義仲と一緒にいたころよりも幸福になったとかそういうことじゃないんですよね。どっちが幸せとかじゃなくて、ただ、死ななかったことで、今まで考えもしなかった別の幸せの形も知ることができた。どんなときでも、結局死んじゃうにしても、「生きる」ほうを選択することは絶対に間違いにはならないのね、と妙にヒューマニズム全開なことを考えてしんみり。

■巴との別れは結構あっさりでしたね。ドラマの大半は富樫とのやり取りに費やされてました。
富樫役の石橋氏も語ってましたが、私も、富樫って若いお侍さんなイメージがあったので、ちょっとくたびれた感じの富樫は意外でした。
熊野の湛増といい、脚本の人は酒飲みのちょっと崩れたキャラが好きなのかな?
で、疑われたところで弁慶が必死にフォローするわけですが。
最初のほう、義経が富樫の視界に入らないように左へ左へと身体を傾ける弁慶がかわいかった(^^ 勧進帳読むシーンよりも、そっちのほうが印象に残りました。
勧進帳のシーン自体は、あのとき、心を鬼にして義経をぽかぽか殴るときの弁慶の切なさに共感しきれないんですよね。私が男だったらわかるのかなぁ。
義経が演技しきれないのは、らしくて良かったですね。あそこで思いっきり「うわーんお許しくださいー!!」とか演技かましてたら、キャラ変わりすぎですものね。お前が盗んだのかと言われて、謝ったのが、義経精一杯の演技だったんでしょうね。とことん嘘(「演技」すらも)がつけない人だよなーこの大河の義経って。
■しかし弁慶、笛を踏みにじる必要は果たしてあったのか!?
しかも思い切り憎憎しげに!! あれは演技? ほんとに演技?
本気でまだ静をウザがってたんじゃないかと勘繰ってしまいました。みんなそうだよね!(笑)
そもそも、笛を持ってることが「疑わしい」理由になり得るのか、不思議でした。お坊さんは笛を吹かないの? 
■富樫との別れのシーンもまた、男のダンディズムってやつですなぁ。
富樫なりの、義経へのはなむけの酒だったわけですな。
よくよく考えると、ああいう「男が男を認めた!」的なエピソードって、実は今回の大河では少ないですね。義経主従はベッタリ仲良しだし。初期の、頼朝と安達の会話くらいかな。
■で、男のダンディズムを解さない私がどういうところで感動するのかといいますと。
今回なら、次郎が「喧嘩別れした兄キを呼ぶ」って言い出したあたりかな。
本当に、平泉に平和な国をつくって、そこを自分達のふるさとにして、自分もみんなも一緒に幸せになる気なんだ……と思ったら、じーんと。
喜三太、ようやくうつぼに対して積極的になる決意を固めたのね!うわーん遅いよ…(涙)。

■さぁ、次は48話。もう残すところあと2話ですよ。なんだか現実味がないわぁ。
私は先ほどこのドラマについて

「それでも生きる」

をメッセージにしていると書きましたが、でも、主人公の義経は死んじゃうわけです。しかもお堂に籠もって自殺、ですよね。そこをどう描くんだろう。そのことに、一番の関心あります。
彼らには、最後の最後まで笑顔で明日の夢を語っててほしい。
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by mmkoron | 2005-11-28 23:37 | 大河ドラマ「義経」


第46話「しずやしず」

■うちの近所に「平家」というお店がありまして。今日はそこでお昼ご飯を食べたんですけど、帰り際に忘年会貸切メニューと、おせち料理の案内をもらいました。
いいなぁ、平家忘年会、平家おせち。
料理は中華なんですけどね。おそらく四川料理でカラいから、赤=平家なんだと思います。

■で、感想。いきなりですが……静、よかったです!!
私は舞うシーンよりも、「義経様のお子を、亡き者になされたなぁぁぁぁぁっっっ!!(絶叫)」と政子につかみかかるシーンがすごくよかった!
静のテンションの低さ・どこか暗いトコロは、この日のための演出だったのですね。
富士川で義経たちと再会したときの静の姿を思い出しました。あのとき、義経たちになついてない、心を許してない静を見て、「今回の静御前はこういうタイプなのかー」と思ったんですよね。忘れてました。
このドラマでの静は、何があっても感情を自分の内側に溜め込むタイプで、外面は非常に優等生。そこに常盤との共通性を感じたから、義経は静に惹かれたんでしょうけど、静のほうが芸能に対するプライドの分だけ、内面は攻撃的なんですね。
舞のことを提案されたときの、「鎌倉で準備できますか?」ってあたりとか。うわーこれがウワサに聞く京都流「ぶぶ漬け」系かー!?と、このときだけは思わず神奈川県民として政子を応援したくなりましたが(笑)。
可憐さよりも気高さよりも、どこか鬱屈しているカンジがする、こういう静も面白いです。私は今回の大河の静、好きですわ。役者同士の演技の相性の問題なのか、義経との愛情のこまやかさがいまひとつ見えなかったのは残念でしたけど。
今回も、静と義経を同時中継(笑)することで、二人の心の寄り添い方を表現したかったみたいですけど、うーん、あまり伝わらなかったかな。でも、静が奉納しているのは、義経の無事を祈る舞なんだな、と思うことはできました。
■舞のシーン、前に静が唄うシーン見たときは声に違和感あったけど、今回はあまり感じませんでした。前と同じ人の声ですよね? 
舞うのにいっぱいいっぱいです!ってカンジではなく、余裕もって舞ってる印象でした。
初登場時の舞は相当ヤバかったこと考えると、猛練習したんだろうなー。
このシーンでは政子が面白かったです。「そこまで義経を想うとは…!」という女としての共感や同情ではなくて、「逆境で自分なりに立ち向かうとは見上げたヤツ!」という意味での「見事!」なんですよね。男らしいわー…。
たしかにこの展開だったら、大姫が出てこないの解る。



■さて。今回は忠信の最期でもありました。ボロボロになった忠信が出てきたとき、駿河次郎が殿以上に興奮して前に出て行こうとしてたところが良かった。ずっと気にしてたんでしょうね…。
郎党のなかではクセがない人というか、真っ直ぐなさわやか武者なイメージでしたが、そこがアダになった形でしょうか。どう考えても彼一人が飛び込んだところで静を抱えて逃げることなんてできないでしょうから、自分が敵を撹乱してる間に静を逃がすつもりだったんでしょうかね。
捨身が痛ましい。でも、中に静が入ってなかったことを知らずに死ねたのがせめても救いかな。あと、義経にも会えたしね。
■息を引き取るシーンは、酷なようだがなくてもよかったかもしれない。

だって、袈裟懸けに斬られて瀕死状態のくせに、声が元気すぎ。


必死に腹の底から声を振り絞ってる…ってカンジでもなく、普通に元気なので、そこは興醒めしました。うーん、これだったら、輿の前で斬られ、その視界の端で、郎党達に抑えられてる義経をとらえながら死んでいくほうが感動的だったかも。
平泉のことを聞いて、懐かしそうにしながら死んでいったところは良かったですが。
…平泉をいちばん懐かしんでいるのはおそらく佐藤兄弟だったろうに、二人だけが帰れなかったんですね。しんみり。
■郎党で残ったのは、三郎・次郎・クマ・喜三太・弁慶の5人。この5人は平泉には一緒に到達できるようですね。弁慶の最期は想像できるけど、残り4人はどんな最期になるのでしょうか。
なんとなく勝手に、角川映画「里見八犬伝」みたいなのを想像してしまいます。
「ここは俺が食い止める、先へ行けー!!」×4 という。別名キン肉マン劇場版式。


■他に特筆すべきは、磯禅師ですかね。義経と対面するのは初めてですよね。
我が子が命をかけて愛してる男を見て、思い切り肩入れするわけでなく冷静に見てる姿が、かつて世慣れた女だった年輪を感じさせます(笑)。
「新しき国」にも心を動かされてませんしね。そういや静もこういう反応だよなー。「うんうん、きっといい国になるね。がんばろうね。」みたいな。



■いよいよ次回が勧進帳で、その後が平泉ですか。46話……もうちょっとで終わっちゃうんだなぁと思うと、寂しさが。来年から日曜日の楽しみがなくなるわー。翌日月曜日でも、「でも義経観れるし!」と思うから日曜日を楽しめたのに(笑)。
そういや例の屏風は平泉へと搬出されてましたね。
義経と一緒に炎の中に消えるのは決定か?
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by mmkoron | 2005-11-20 21:43 | 大河ドラマ「義経」


第45話「夢の行く先」

■タイトルの「夢の行く先」は平泉なのですね。
■絶望に沈んだ義経に行く先を示したのは清盛の屏風……っていう展開は、非常に嬉しかったです。一番最初の伏線がずっと生きてて。
このドラマの義経は自分の力で夢を実現させていくことができない、対症療法でしか行動できない人だったけど、そんな彼が行家状態に陥らなかったのは、本人の性格もさることながら、「夢」の刷り込みがあったからじゃないかな。
最初は平泉に行くこと遠慮してたけど、もうそんなこと言ってられないですしね。

■今回は次回に物語が動く前の、前段階のような地味な話でしたが、でも各登場人物に見せ場があって、地味だけど面白い回でした。
■一番の見どころは、やっぱり静っすよ! 静のあの目つき! 怖ぇーっっ!!!
あの態度が、義経の前には出てこない静の一面なんでしょうね。
なるほど、都イチの白拍子として名を馳せたんだから、あれくらい情の強い女じゃないと生き残れないでしょうしね。そういや義経との出会いも、静が義経を助けてあげたのが始まりだったっけ。どちらかというと、一匹狼タイプのオナゴなのかもしれません。かっこいー。
今まで描かれてた義経に対する態度も、情が細やかってよりも、どちらかと言うと寡黙に全部受け止めるっていう態度でした。情が深いってよりも、冷静っていうイメージだったし。
そうか、このドラマの静ってそういう性格なのか、と納得できました。
■次回はいよいよ「しずやしず」ですね。
「草燃える」の唄いまわしは覚えてるのですが、それとはまた違うみたいです。「草燃える」は役者さんが謡ってたから、簡単にしてたのかな? 今回のほうが高音で難しそうだな、とちょっとしか聴けてないけど、思いました。

■それから、忠信と次郎。
静が連れ去られるとき、咄嗟にもかかわらず「ひめーっ!」と叫んでた忠信に、プロ意識を見ました。あんた立派だよ! 次回には死んじゃうんですよね……予告を見る限り、義経たちも近くにいるようですが、忠信から義経の姿は見えるのかな。一目だけでも見せてあげたい…(T_T
■次郎は……次郎って船に乗ってるとき以外はあまり見せ場がなかったわけですよ。
で、船に乗ってるときは船乗りモードの陽気な次郎だったのですが、今回義経に再会した次郎を見て、「次郎、すっかり武士になったんだね…」って今頃ですが思いました。
別に侍になりたいという野望があったわけでもなく、行き場がなかったわけでもない次郎が、そこまで心から忠義を尽くす精神構造になったのって、やっぱり義経が好きだからなんだろうなと……毎回書いてる気がしますが、改めて思う。
でも、次郎には「世界の海に船出したい」っていう自分の夢もあったんですよね。あの夢はどうなるんだろう。次郎だけでもモンゴルなり何なりに船出する・・・ってのは無理かなぁ。

■弁慶と三郎は変わりばんこで「静たちを心配する係」「それをいさめる係」をやってましたね。
でも、二人の態度を見てて、義経をそのまんまで好きなのは三郎で、弁慶は義経に対してもっと成長してほしいと思ってるというか、義経をより立派な人間にしたいという「夢」も持っているんじゃないかと思いました。
三郎は義経の表情とかを見て、その気持ちにすっかり同化して義経のことが気の毒でしょうがなくなっちゃって「俺が代わりに見てきます」って言うんだけど、弁慶は「義経様が行くなと言うんだから、行くな」ってリアクションなんですよね。
弁慶も三郎も基本的に義経に判断を委ねてるし、その結果にとことん従う気でいるんだけど、弁慶には何かコーチ的意識がありそうだと、今回思いました。
それにしても、義経の部下たちはホントに義経に命を委ねきってますね…。
このドラマだと、それがものすごく不幸にも感じます。だって、その委ねてる相手の義経自体が、漠然とした夢しか持ってなくて、他人に依存しがちで、立ち止まりがちな若者なんだもの。
でも、本人達が幸せそうだから、いいか。

■郎党たちは、義経の「ぼんやりなんだけど、ピュアな夢を持ってて、戦闘で即時即決の判断をさせると行動力が異常にある」という性質にメロメロなんでしょうね。
少年漫画とかでありますもんね。「実はスゴいんです」キャラ。
確かに、今回、雪山で僧兵たちに囲まれたとき、「駆け抜ける!」と言い切ったときの義経がニヤリと一瞬笑ったのは、ホレそうでした。あと、屋島の嵐の中で、豪雨にうたれてるのにいつしか微笑んでたときの表情とか。
■でもなー、女の私から見ると、こういう人と結婚したらものすごく大変だろうなーとか思ってしまいます。今回、院が援護射撃してくれてるらしいと知ったとき、ぱぁぁーって明るくなって喜んでましたよね。
「ああ、きっとこういう人と結婚したら、『上司にしかられた…』って3日間くらい部屋に閉じこもってるかと思ったら、突然『今日ほめられちゃった! やっぱり部長は俺のことわかっててくれたんだ!!』って大はしゃぎしたりするんだろうなぁ」
とどうでもいい想像をしてしまいました。いちいち彼に応対してあげてた静はエラいっす。

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■あっ。書くの忘れてた。行家さんが死んじゃいました。(←忘れるなよ…)
「死ぬ前にいきなりイイ奴になる」ではなく、このドラマでただ一人くらいの(あとは後白河院か…でも院は愛嬌あるしなぁ)、オモテもウラもなくダメな奴として、今まで活躍お疲れ様でした。
最期にきっちり義経に責任転嫁しようとしてたのが、トホホ。
捕まったときに余裕で酒飲んでたから、「おっ、観念して開き直ってるんだな! やるじゃないか行家!」と思ったのに、あれは言い逃れして生き延びるつもりだったからなのですね…。
行家は最期まで行家でした。
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by mmkoron | 2005-11-13 22:51 | 大河ドラマ「義経」


第44話「静よさらば」

■UPが遅くなりましたー!
何か忙しかったわけではなく、観た後にうたた寝して、起きたらこの時間だったというショボい状態です。ああああああ。ものすごく時間を無駄にした気分です…
■ところで。ずっとずっと思ってきたことだったのですが、ここで書かないと書く機会がなさそうなので、書きます。
この大河の和田義盛って…『蒼天航路』の魯粛に激似じゃないですか?


■今週は美輪様&知盛(亡霊)の登場で、オカルト炸裂でしたね。最終回前になって、なぜ超常現象演出になるのかは理解に苦しみます…。
■まず知盛ですが……「義経の中のわだかまりが幻影を見せた」という演出になるのかと思ったのですが、そういうわけではなかったですね。
こないだの日記にも書きましたが、「見るべきほどのことは見つ」と言って海に沈んだ人が妄執全開で襲ってくるというのは、知盛の器が小さくなった気がして残念ですわー。すっかり西海の地縛霊になっちゃってまぁ…。
「西の海は俺のもんだー」という登場の仕方よりも、「義経ー、こっちへおいでー、海の中の新しき国へおいでー」のほうが、このドラマには合ってる気がしたんですけどね。
■何はともあれ弁慶が頑張って調伏したわけですが、やれやれとみんなで安心したところに横波ざばーん。さすが知盛、タダでは死なないというか何というか。
とりあえず、弁慶の海恐怖症はこれで悪化決定。

■と、知盛ローレライにはげんなりした私ですが、美輪様は良かったです。

すっかりおかん化してるよ鬼一法眼さま。

登場時は人外のニオイぷんぷんでしたが、別れぎわ、義経たちを「はよいきなさい、はよいきなさい」とせかすあたりは、実家から神奈川に帰る私を見送るうちの母さんのようでした
何が良かったって、義経たちが去った後、首を横に振ってたところ。
鬼一様は義経の末路を知ってるんだなと、あそこで思ったときに、ホロリと来ました。
義経に未来がないことを知ってて、そのうえで「どこにだって新しき国はある」と最後まで希望を持たせる鬼一様。親ゴコロだなーとしんみり。
鬼一様の「都は魑魅魍魎の巣窟、別の世界で新しき都を探せ」という趣旨の台詞を聞いてて、ひょっとして「新しき国を浄土に求めてしまうんじゃないか」という不安も出てきましたが……どうなるんでしょうね、最終回。そういう救済の仕方は、あまり好みじゃないんですが。だったらモンゴルに行ってくれたほうがまだマシ。
■そうそう、あとは登場直後に義経を「遮那王」って呼んでたところも、ほんわかしました。
その直前、義経は法皇に裏切られてるじゃないですか。親切にしてくれたと思ってた人に裏切られた直後だったから、なおさら、鬼一が変わらず見守ってくれてることに救われる気分です。
ドラマとしては、とことんここで義経を孤独に追い込んだほうが、平泉が出てきたときに盛り上がるんだろうなーとは思うのですが、でも毎週1回しか放映されないドラマで、平泉が出てくるまで義経が救われないままだと視聴者の気持ちが追い詰められるというのも、わかる。大河ドラマは基本は大衆に向けた娯楽作品ですしね…。


■で、人外の感想(笑)はこのへんにして。もうひとつの見せ場は、女性たちとの別れですかね。
■まず萌さん。
演出としてはそんな意図はなかったのかもしれませんが、タッキー義経の「知っているぞ」でしたっけ、あのあたりの台詞への気持ちの込め方が巧くなかったので、萌の涙が、

「あなたが私の想いをわかってくれているから、私はその思い出だけを胸に去るわ」

ではなく、

「あなたがちっともわかってなかったことは、私わかっているけど、
でも言葉だけでもうれしいから、私はこれ以上何も言わずに去るわ」


に見えました。これは本来の意図なのか? 
でもそう見えたことで萌のせつなさやるせなさはUPしたので、結果オーライ。
このドラマでは、平泉へは同行しないんですね。平泉に駆けつけてきたりしないのかな。無理か。
■もう一人、静との別れもありましたね。
おなかに子どもがいることはわかってなかったんですねぇ。まぁ男ばっかだから無理か。
このドラマの静らしいといえば静らしい、淡々とした別れでしたね。
でも、静のこわばった表情や演技が、思い詰めてる感出ててよかったんじゃないかと思います。
あと、美輪様と遭遇したあたりの、普通の女の子っぽい演技も良かった。「お世話になってますー」ってカンジで頭を下げるところとか。
別れのときの静の表情、別れの寂しさよりも何か思い詰めて答えを出したような決意の表情だったのは、演出の意図なんですかね? 

1)静は自分では子どもが出来てることに気づいてて、
 それゆえの「義経様と私の絆を守ってみせる!」という覚悟の表情だった
2)単純に、鶴岡八幡宮での舞を前に、事前に「静の強さ」を演出がアピールしただけ
3)敢えてこの段階では静の心情を見せない演出にしておくことで、この後の
 「入りにし人のあとぞ恋しき」の舞を隠していた想いの発露として強調する

どれなんだろう。
■これで静と義経はこのまま再会することはないわけですが、二人の関係は、もうひとつぎこちないままでしたね。両者の演技力に起因するものだとは思いますが。
でも、今回で少しはフォローできたとも思いますよ。
静が残る決意をして義経がちょっと動揺するところ、難破の際に義経が真っ先に静を気遣ってるところ、道行きシーンで義経が静に手を差し伸べつつ歩いてるところ、静が人質にられた時に躊躇なく自分の身を危険にさらしたところ(あのロープの殺陣は面白かった。義経の運動神経の良さがアピールできてた。あの山賊が何をしたかったのか意図は不明だけど……羞恥プレイか!?)は、「やっぱり義経にとって静は大切なんだろうな」とは思いました。
二人の性格付けのせいでもあるんだろうな。二人とも対人関係においては自分から積極的に入っていかない、受身な性格付けだから、どこか距離があるように見えるし、子どもまで作る仲に見えない。
もう少しやりようがあったんじゃないかなとは思いつつも、でもこのドラマの二人の「二人とも内向的で気持ちを外側に発散しないタイプで、当人同士は慕い合ってるんだけど、はたから見るとラブラブに見えない、不思議な関係」はそれはそれで新鮮で面白かったとも思います。これもひとつのオカルトか…人間関係の神秘(笑)。
■これで静と別れ別れになりましたが、忠信たちとはどうなんですかね? 再会できるのかな?
そろそろ忠信の死も近づいてると思うので、静よりもむしろそっちが心配です…

■で、これを忘れてはいけないのが、頼朝と後白河院の、何百キロも離れた地点での攻防。
対義経だと後白河院って黒幕・策士のイメージですが、対頼朝だととたんに小物として扱われてますね。誰に対するかによって、見え方が全然違う人……そこが面白い。
平さんの演技あってこそのこの演出だと思います。
「大天狗」の言葉も絶妙のタイミングで出てましたね。頼朝のほうが一枚ウワテ!
「天魔の所業」という意味不明の言い逃れを「つまり、魔がさしたと」ってあっさり翻訳しちゃうトコとか、容赦ないわぁ(^^
頼朝が前回までとはうってかわってイキイキしてるのも印象的でした。
当たり前ですが、やっぱり義経を追い落とす過程は、頼朝にとっては楽しくない仕事なんだなと。

■次回で行家が死んでしまいます。
ウザキャラでしたが、予告の呆けたような表情は、哀れだったなぁー。
今回、「お互い態勢立て直してまた会おう!」とさわやかに別れてただけに。
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by mmkoron | 2005-11-07 03:43 | 大河ドラマ「義経」


「義経英雄伝 修羅」レポート 平家復興まで何マイル?

PS2/FROM SOFTWARE/4980円/2005年発売
ネタバレありです。注意!


■ついに発売されました「義経英雄伝 修羅」。どきどき期待してました。
手堅い作りで、ファンタジー要素入りがちな源平モノジャンルのなかで、このゲームは比較的硬派なのです。今回、わたくし的見所は
 1)平家シナリオがあるらしい
 2)登場人物に重衡加入
の2点につきます。こうなったら私の望みはただ一つ。

重衡を生かしたままで平家でてっぺん獲る。

やりましょう、やってやりましょう。かくして私のゲームライフが始まりました。
■前作からのデータコンバートができるので、義経主従でプレイするぶんにはラクチンです。
しかし、平家の皆さんは初期値から育てるしかありません。
私、そりゃもう慎重に育てました。以仁王の面を練習台になんどもプレイしました。
何回以仁王に死んでもらったかわかりません。
そういえば、このゲームの頼政って弓使いなんですよね。ちゃんと平家物語してて、嬉しい。
■そうするうちに、私がせっせと育てていた4人、「知盛」「重衡」「教経」「敦盛」の4人がなかなか強くなりました。もう以仁王をサクっと倒せます。
いよいよ、ターニングポイントと思われる章「須磨に散る桜」攻略のときです!

と思ったらキャラ選択で重衡と敦盛が選べねー。

ぎゃああ、しまったあああ。どうやら一の谷敗残メンバーは選べなくなってるらしいのです。
とりあえず、教経と、あとは敦盛と同じく弓兵なので使い勝手が比較的良い時忠おじさんを呼んできました。大将は知盛です。さあ出陣だ!
■レベル上げしてたので、楽勝です。目の前に熊谷直実がいたので、早速ボコります。こいつを倒しておけば、敦盛も死なずに済むかしら。さらに奥へと進んで源氏を倒す。
で、敵がいなくなったので、急いで崖のふもとにいる重衡のところに戻りました。
重衡は「もう我々の勝利は確実」と余裕かましてます。

この台詞、なんだかイヤな予兆だな。

ところでこのゲームの重衡、末っ子っぽくてなかなか良いです。
「お油断めされるな」ってたまに言ってくれるんですよ。
「ごゆだん」じゃなくて「おゆだん」。なんか可愛い。
そんな重衡から目を離したくない私ですが、そのままくっついててもシナリオが進まないようなので、ちょっと離れてみました。そしたら、しゅたたと伝令が。
「本陣に義経が! 重衡殿は捕らえられ、敦盛殿は討死なされました!」

げげーっっっ!

敦盛速攻で死亡です。なぜだ、熊谷は確実に殺ったのに…!
あんなに手塩かけてレベル上げてアイテム与えて育てたのは、
こんなところで犬死させるためじゃなーい!!
せっかくゴルゴ並みのスナイパーに育て上げたのにっっ。
ああもうショックですが、とりあえず崖下へ馳せ参じます。いつの間にか勝利条件に「義経撃破」だけでなく「退却」という条件が加わってます。

誰が逃げるか。

こ・の・う・ら・み・は・ら・さ・で・おくべきかぁぁーっっ!!
魔太郎モードで、まみころ操作の知盛は義経勢に突っ込んでいきます。おそるべし怒りパワー。義経をなんなく馬上から突き落としました。もうあとは乱戦です。乱れ飛ぶ毒矢(by時忠おじさん)、知盛は怒りのあまりぐるぐる薙刀を振り回し、人間扇風機状態です。もはや教経より荒れてます。絶対「無駄な殺生をするな」とか言い出しそうにない知盛です。
そうして、レベル上げの成果もあってか、義経を撃退……と思ったら、義経死んじゃったよ!!
いよいよこのゲームが史実から逸れたIFモードへ入るようです。義経自体は嫌いではなく、むしろ好きなのでなんだか複雑です。


■次の面では、知盛は京都に潜入し、行家と対決です。勝利条件が「行家撃破」と

…「重衡の救出」。

えっ、助けられるの!? やばい、私ドキがムネムネして参りました。敦盛はもう選べなくなっちゃったので、今回も教経と時忠と、大将知盛で出陣です。
しかし、私は心躍るあまり、重衡が囚われている場所をわかってませんでした。マップで★印のついたところに行けばいいんだろと思ったのに、あれ、重衡がいない。
うろうろしてたら、突然画面が変わり、

重衡「もはや未練はない…(バタッ)」

ぎゃあああああああああああああ死んでしもたぁぁぁぁぁぁ!!!!
絶望にまかせて知盛は残虐行為に及び、その後京中を駆け回って源氏勢を毒矢と薙刀扇風機の凶刃のもとに葬り去ったのでした。
■さて、気を取り直して再挑戦です。
今度は重衡がどこにいるかもわかってるので、大丈夫。
今回の知盛は極端なので、もはや源氏勢には目もくれず、さらりさらりとディフェンスをかわすキャプテン翼くんのような軽やかさで重衡が追い詰められてるところへ急ぎます。
音楽もやたら感動的で、気分が盛り上がる盛り上がる。

待っていてくれ重衡…。もしまたきみが死んでしまうようなことがあったら、
今度は3秒だって待たせやしない!(訳:即リセットです)


そして、源氏勢に今まさに始末されようとしている重衡の前に参上。
「兄上!」
重衡が寄ってきてくれます。じーん。
「生きてまた兄上に会えるとは…」
さらに近づいて来ます。
ああ。ほんとうにこうなればよかったのに。不覚にもうるうる。
今私はもうれつに感動してます。脳内で勝手に「兄上」を「まみころ」に変換してます。
「一度なくしたこの命、平家のために使いましょうぞ!」
感動です。あまりのけなげさに抱きしめたい衝動に駆られますが、そんなボタンはありません。切るかジャンプするかしかできないのですこの知盛は。
■さぁ、重衡を無事回収したし、あとは
重衡を虜囚の身にした行家&範頼へのおしおきターイム
知盛はくるりと背を向けるとだかだかと二人のもとへ走り、二人を毒矢と薙刀扇風機の以下略。
この面で範頼と正面衝突している家長を救援すると、次の面から仲間になってくれます。忍者風のキャラなんですよ。そのへんもウマいですな。


■次の面は、富士川で梶原景時と対峙。西と東に陣を張る、経盛&教盛おじさまの救援も重要な勝利条件です。しかし、レベルを上げてた重衡を取り戻したまみころ知盛には、もう梶原など敵ではありません。義経の仇討ちに燃える与一ごと葬り去りました。

■最後は、鎌倉です。今度は序盤に静が出てきます。義経への愛の証に戦ってるようです。
なんだか男3人で直接ボコボコにするのも気の毒だったので、50M手前から一斉射撃で倒しました。(←余計にえげつない)
このゲーム、弓兵は非常に重宝します。知盛は薙刀、教経は刺又で、重衡は太刀なんですけど、重衡は思ったより扱いづらいんですよ。でも、命令出したときの「重衡にお任せあれ!」がさわやかなので、ついつい連れまわして命令してしまうのでした。
■鎌倉の面は、最後は鶴岡八幡宮で頼朝と対決です。
勿論知盛が勝ったのですが、肩透かしな展開でした。知盛らしいといえば知盛らしいのかな。
親子2代でツメが甘いというか…。
■で、感想ですが。

義経が血まみれで血に伏すところと、重衡が駆け寄ってくるところは、
平家好きにとっては感動的。


敦盛も死なないルートがあると良かったんですけどね。敦盛も可愛いんですよ、命令したときの反応とか、ハキハキしてて少年ぽくて。
私が描く敦盛はちょっとツンとしたイメージなんだけど、このゲームの敦盛は柴犬系ですね。
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by mmkoron | 2005-11-01 00:56 | ゲーム

    

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源平関連以外の読書日記はここに。読む本にあまり偏りはないと思ってたけど、こうして見るとすごく偏ってる。
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