源平観戦日記


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第12話「宿命の再会」

■今回イッキに話が進みましたね。すごろくで「6」が出た気分。
OPのキャストの時点で「おっ」の連続でした。
・おっ、明雲が出るんだ!
・おっ、時忠出てきた!
・おっ、時子の父ちゃん、蛭子さんかよ!(そういや「義経」では義経の義父さんでしたね)
・おっ、高階通憲が信西になってる!
・おっ、頼盛出てきた!
ちなみに私、いつもOPの、清盛が矢を放ってお花みたいなCGがばーんと散る映像。あそこでドキドキしてます。あそこに忠実さんが出ると「おっ、摂関家出番あるな」、ナリコさまだと「今日は摂関家出番ないのか…」って。(笑)


■第11回の前半くらいまで、「おお、成長してきたなー」って感じになってた清盛ですが、精神的な支えで、清盛の自信の源だった明子が死んでしまったために、またふてくされモードに戻って増し舞いました。
平家が比叡山の強訴と交渉するシーンから始まりますが、清盛はかなり抜け殻の表情。
マツヤマ清盛は、叫んでばかりなのはちょいウザいけど、表情がいいですね。台詞がなくても、状態が結構詳細に伝わる。
■強訴をうまく(財力を使って)退けた平家ですが、今回も忠盛パパが三位以上の「公卿」になることは叶いませんでした。今回の昇進の結果は「正四位上」。あと一息の、このカベが厚い!!
その壁の厚さを感じているのは平家だけではありません、高階通憲もです。
腹の内では武士を使い倒す気で、公卿にする気なんてさらさらない鳥羽法皇。自分とこが権力の座に就くことこそが正しい道と信じて、それ以外は眼中にない摂関家。それに高階通憲は絶望していました。
別に平家をとりたてていこうとしてるわけではなく、よいパフォーマンスをする臣下がそれ相応の役職に就く状態にしたいというのが通憲の主張だと思います。が、それが叶わない。
それはつまり、下級貴族である通憲自身の未来も閉ざされているということです。
通憲は出家して清盛の前に現れ、ぼやいていきました。彼はこれ以降、「志だけでは道は開けぬ」と正攻法を諦め、ますます搦め手で政治に関わっていくんでしょうね。その第一歩が、出家する(官僚での出世コース諦めて、著名人枠での登用を狙うようなもんだよな)ということなのでしょう。
(でもこのへんの説明が足りなかった。単に武士を応援して、でも夢破れて隠居するって言ってるように見えちゃうよなあれだと。)
その姿に、清盛の閉塞感や無力感はますます募ります。
■通憲が頼長のもとを訪れ、そこで「あー、この人も結局アタマ固いんだよな」と思ってるシーンは、鸚鵡ちゃん主役でしたな。「シュクセイ!」って。
こないだの「ナイミツニナ!」もそうですが、鸚鵡ちゃんが覚えるほどにシュクセイしたんだな、頼長…。

さて。ここで別の疑問がわきました。

あの鸚鵡、何年生きてるんだ…?

鸚鵡ちゃん初登場がいつだったかを思い出します。たしかあれは第8話。ちょうど8話の終わりに明子がおなかに赤ちゃんがいることを伝えて、清盛がカンゲキしていました。ということは1137年くらいです。
で、高階通憲が出家して、信西が出家するのが1144年7月。宋から渡ってきたことを考えると、すでに10歳くらいにはなってるのでしょう。しかし鸚鵡は長生き(30年以上生きるらしい。すごいな、今から私が飼い始めたら、私より長生きしちゃうかもしれないのか…)なので、まだ鸚鵡人生の1/3過ぎてない感じですね。

■さて。清盛の憔悴とは別に、平家一門は地道に発展を続けます。
今日は清盛の弟・頼盛が元服しました。おおーっ、頼盛まで出てきました。
「武士として弟を導くように」という忠盛の言葉に、くってかかる清盛。病の妻に寄り添うこともできず、そこまでして武士の名を背負っても、朝廷の使い捨て駒でしかない。一時期明子の存在によって「家族のために」というモチベーションを持った清盛だけれど、それが消えて、清盛はまた何のために頑張ればいいのかわからなくなっちゃったわけですね。
頼盛は、表情のアップが2回程度しか出てこないので、どういうキャラなのかは読みとれませんでした。
■明子が遺した2人の息子は、時子がしばしば訪れて面倒を見ていました。

そして他人の息子に少女漫画的恋愛教育をする時子(笑)。

二人の息子に源氏物語を読み聴かせたり、琵琶を聴かせたりしますが、清盛に下手な琵琶を聴かせるなと文句を言われて憤慨。
そしてぷんすか怒りながら帰宅した家で、今度は姉弟ケンカ。平時忠登場です。
いいですねー。パパの書物を鶏合わせのバクチですっちゃったらしい。
しょんぼりして鶏(こいつらが負けたのか…)を眺めてるパパがかわええ。しかし蛭子さん、相変わらずすごい棒読みだ(笑)。
時忠はラクして楽しく生きたいと抜け目なくチャンスを探してるタイプのようです。で、毎回バクチに負けて流されることになるのか。(笑)
■時子が清盛邸に通い詰めてると知った時忠は、姉を今をときめく平家の後妻にしようと清盛を訪問。
あけすけな物言いに思わず弟をビンタする時子。
自分の中にある想いへの動揺と、ひょっとしたら…という願望を言い当てたれた動揺からでした。
それをうつろに見やった清盛は、琵琶を弾くなと時子に告げた理由を再度伝えます。

自分の中にある明子の音色をかき消されたくなかったからだ。

これ、正直な気持ちなんだろうけど、きっついね。
「明子を思い出すからつらい」って言われるよりも「大切にしたい思いがあるから、邪魔しないでくれ」って言われたほうがショックだわー。ただし、こう言って来るってことは、清盛は時子に少し心を動かされている(恋愛ではないとしても)部分があるわけですよね。
しかし、時子には言葉の裏側とか考える余裕はありません。
しょげて恋心を諦めかけた時子ですが、自分の「ひょっとしたら」願望を浅ましく思う時子に、時忠が言います。それは違うと。きれいな想いも、何らかの欲から始まっていると。
■これは、前々回の義清出家などから続いていたテーマへの、いったんの答えですね。
美しいものも、出発点は決してキレイなものではない。ただ、それが自分の中のせつなる欲求であるから、美しいものに育っていく。

■ここで舞台は高貴な方々に。
出家したたまこさま。自分の愚かさを償うために心穏やかに出家した彼女ですが、病に倒れます。
いよいよ本当にたまこが自分のもとを去るとわかり、動揺する鳥羽法皇。かつて病(実は白河院恋しい病だったんだけど)に伏した彼女にプレゼントした水仙の花を庭に探します。
鳥羽法皇にとっての「水仙」は、たまこの不義密通を知ったトラウマの源でなく、それ以上に「たまこは、あのとき水仙を渡したら、快癒した」というラッキーアイテムになってるようですね。
でも、今はお庭には菊が咲いてるようです。つまり秋ですな。
水仙の季節は冬~春なので、当然咲いてない。そこで、水仙をもってこいとお触れを出すのです。
この鳥羽法皇の動揺シーン、よろよろ歩いてきて家成にしがみつくシーンではじめて「おっ、このドラマのこの二人もちょっと親密っぽくなったな」と思いました(笑)。家成、鳥羽院のお気に入り(そういう意味で)になって出世したとも言われてる人ですし…。
■お触れは平家にも届き、家盛はしっかり準備。清盛を誘いに来ます。
こんなくだらない召集に応じてられるかとふてくされる清盛。明子を失った悲しみは誰にもわからないとつぶやく清盛に、自分が一門のために恋人を諦めた過去があると告げる家盛。でも、誰にも言わないつもりだったのに、と言った自分を恥じます。
それを見て、清盛は反省したようです。
自分がどう生きるかに必死で、自分の思いを伝えることに必死で、他人の想いを受け取る余裕がなかったのが清盛です。わかってもらいたいばかりで、わかろうとしてなかった。
そんな彼が、ようやく自分を省みる時期が来たようです。
■で、清盛は水仙探しに躍起になりますが、颯爽と現れた義朝に手柄を持っていかれちゃいました。
彼は立派な関東ジャイアンになってるので、子分たちに命じて、遅咲き(けっこうな遅咲きじゃないか?私、植物の知識はないんだけど…)の水仙を持ってこさせたそうです。
なので、ドロドロの格好になることもなく、あくまでもかっこよく去っていく義朝。
懐かしくなったのか、笑顔気味で義朝に駆け寄った清盛ですが、相手が確実にクラスチェンジしてる風情に、あっけにとられたようです。
帰宅した義朝を迎える為義は相変わらずでしたね。「ひーひー」って泣くのがもうキュート(笑)。

■水仙は鳥羽法皇のもとに届き、彼からたまこさまへと渡されました。
たまこに向かって、「しっかりせよ!」と怒鳴る鳥羽法皇。よく考えると、彼って、たまこさまの仕打ちを嘆いたり罵ったりすることはあっても、「~しなさい!」と命じることってなかったですね。
その声で目を覚ますたまこ。
目を覚ました彼女に、水仙を握らせる鳥羽法皇。瀕死のたまこだから、それ以上のリアクションは望めない。だから、鳥羽法皇は目を覚ましてくれただけでもう満足なんですよね。愛しくてしょうがない、って感じで彼女に頬を寄せる姿がけなげでほろり。
しかし、病のたまこのそばから、法皇は引き離されてしまいます。(これは清盛&明子と同じですね)
扉の外に出されてしまう鳥羽法皇。そこに、扉の内から、たまこが呼びかける声が聞こえます。

瀕死の病人の声のわりにデカくないか。

んが、ここは「か細い声だけど、二人がニュータイプだから聴こえた」と思うことにします。

■このシーン、たまこの表情ではなく、たまこの声を聞く鳥羽法皇の表情メインにしているのがいいですね。
鳥羽の絶望が描かれるところから始まったのがこの二人の物語でしたから、やっぱり鳥羽が救われる姿を描くのが「シメ」なんでしょう。
水仙を握り締め、「愛しさに包まれています」と鳥羽に伝えるたまこ。
彼女が言う「(ようやくわかりました。)人を想う気持ちの、きよげなること…」の言葉選びも好き。これは私の主観でしかないんですが、きよらなり=エレガント、きよげなり=清々しい ってイメージあるので、ここで「きよらなること…」ではなく、「きよげなること…」のほうがしっくりくるなーと。
最期の「ああ、我が君」って呼びかけも、コテコテだけど泣けたー。ずっと受動的だった彼女が、ようやく自分から呼びかけたんだよね。じーん。
■鳥羽法皇がたまこの臨終時に「磬」を打ち鳴らして泣いたという逸話は、ガンガン叩いたのを扉にして、「磬」については鎮魂の響きを…みたいにアレンジされてましたね。
その音を聞きながら、得子が手を合わせる。彼女はあれほど憎んでいたたまこに対して、冥福を祈る気持ちになっていることを不思議がってましたが、それは、得子の想いも元は鳥羽法皇への強い愛から始まっているからですね。
得子の仕打ちを、ちゃんと鳥羽への激しい愛情からの憎しみだとわかっていたたまこ。
ある意味、誰も正当に評価してくれない得子の愛情を、評価してくれていたのがたまこさまなんですよね。
うーん、恩讐を超えた関係っつーか。
さーて、ここから鳥羽法皇の純愛パートは終わってしまいました。あとは鳥羽&得子はドロドロ政治パートだけっすね。うわぁ。

■さて。終わる愛があれば始まる愛がある。
清盛たち平家を出し抜いて鳥羽法皇から見事おほめの言葉をいただいた義朝。
ご機嫌なところに、為義から義朝帰郷を聞いた由良御前が訪れました。義朝、一度しか会ってないだろうに、由良の顔覚えてたのね。
相変わらずの「(うれしくってしょうがないセリフ)と、父が…」の素直になれない由良。
彼女が統子内親王に仕えていると知った義朝は、ひっどいプロポーズをします。要約すると、「お前はよい朝廷とのパイプを持っている。なので、俺の正妻になって嫡男を産め。」。憤慨する由良ですが、でもずっとずっと待っていたほれた弱み。結局義朝に抱きしめられたら、自分からすがりついてしまうのでした。
由良がけなげなんだだけど、抱きしめてる義朝の、「一仕事やりとげた」的達成感の笑顔が、カッコいいけどでらムカつくわー(笑)。
■一方。清盛のほうも。
ただしこっちは、義朝にしてやられて、すっかりしなびてた心に闘争意欲という火がつきました。
家盛の抱えていた苦しみに気づいてなかったこと、義朝にしてやられたこと。
すっごい卑近な動機ですけど、「後ろ向きになってる場合じゃない、動かなきゃいけない」って気持ちになったんですね。
勢いよく帰宅したそのままに、二人の子どもと遊んでやっていた時子に「もうお前でよい!」とプロポーズ。
時子も最初はムカー!となるけれど、しかし、そんな清盛に惹かれちゃったのは時子自身ですから、結局はその胸に飛び込んだのでした。
ちゃんとそのタイミングで、カゴに閉じ込めた雀が飛んでった(笑)。よかったね時子。
明子に対しては甘えてた清盛ですが、時子とは友だち夫婦っぽい雰囲気ですね。さて、今後清盛がほかに子どもを作る段階になったらどうなるのかしら…。
■で、由良は熱田で嫡男・頼朝を出産。(ちゃんと「私が生まれた」って言ってましたね。)
時子のほうにも、おなかに新しい命が宿っていたのでした。おおー、いよいよ次回は宗盛誕生です。
(そういや宗盛と頼朝って同年生まれか…)
どちらも順風満帆って感じですが、しかし清盛にはまたしても事件の予兆が…。


■OPに出てた明雲って、どこにいた?って思ったのですが、最初の強訴シーンに出てきた代表っぽいお坊さんがそうだったようですね。
清盛よりちょい年上くらいだから、役者さん的に違和感はないんだろうけど、でも戦う気マンマンな雰囲気が、意外でした。明雲って、平家物語だけ読んでると、もっと「巻き込まれ型」っぽい人に思えてたから。
でも、平家に出てくるときはもうおじいちゃんですもんね。若い頃はやらかしてたのかも(笑)。
明雲は、清盛晩年にも出てくるはずなので、どうなってくのか楽しみですね。平家とはある程度親密になっていく人だし。
■明雲というと、平家物語に出てくる、安倍泰親の「日と月の下に雲がかかっている。縁起悪い。」って見立てがわかりやすくて、印象に残ってます。
それにしても、天災でみんなが動揺してるときに畳み掛けるように不吉なこと言うトコロといい、壇ノ浦合戦前のイルカ占いといい、平家物語に陰陽師が出てきて何かお告げすると、たいていロクな見立てになってないんだよね。いつも「占うよりも、こいつを黙らせたほうがいいんとちゃうか」って思う(笑)。
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by mmkoron | 2012-03-26 00:26 | 大河ドラマ「平清盛」


N●K広島トークイベント「平成に平安のリアリティーを」

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●はじめに●
講演の感想は書きますが、講演の内容そのものは
このブログの中には書いていません。
出し惜しみ…ではなくて、著作権的にNGだと考えるからです。
(私の判断基準は「この講演内容で、この講演者が講演料をとる
ことができるか?」です。私はできると判断したので、
内容そのものの要約にはせず、私が聴いた感想としてまとめています。
この辺をどう考えるかは人それぞれだと思いますが、
WEBはグレーが多い領域だからこそ、
自分の頭の中では線引きをしとかなきゃなーと…)

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■応募したら当選しまして、ウキウキと行って参りました。
つい調子にのって、「じゃあ土曜日の仕事終わった後に、そのまま新幹線乗って広島までいっちゃおー」と思い立ち、会場近くのホテルを予約したのはよかったのですが、イベントは14時開場。ホテルは11時チェックアウト。3時間どーすんだ
あまり遠くに行くのもなーと思ったので、会場近くの原爆ドームと、資料館を見てきました。高校の修学旅行ぶりです。資料館は人多かった…年齢層がかなりバラけてて、なんかちょっと安心しました。お年寄りばかりだと、不安になっちゃいますよね。「若い人は関心ないのかなぁ」とか。

■で、14時に会場に行ったのですが、平均年齢高ェ。50overが7割って感じです。
聴こえてくる会話に耳を向けると、清盛関連トークイベントのリピーターが多いみたい。「前は~だった」みたいな会話がよく聞こえてきました。
で、50-60くらいのおばちゃん3-4人組みたいなグループが多いんです。
でも、今回のイベントって、役者さんでも脚本家の女性でもなく、人物デザインの人のトークです。
私の母親くらいの世代の人が面白い話題にも思えないので不思議だったのですが、司会者(NHK広島のアナウンサー?女性でした)の

「今日は、人物デザインのお話です。女性の皆さんファッションについて、ぜひ質問してくださいね。」

の促しでなるほどと納得。「ファッション」の切り口なのかー。
でも、人物デザインって、いわゆる「ファッション」ともまた違う気がするんだ…。
実際、トークイベントで出ていた話は、「たくましい平安」というコンセプトを、人物の見た目にどう反映するか、内面・立場ともに変化していく登場人物たちをどのように設定するかって話だったので、「この衣装はここがお洒落のポイントです」的な話ではありませんでした。
■で、やっぱり帰り際に奥様グループは「今日の話はカタかったね」って話しながら帰ってました。
史実云々の講習会でもないので、どちらかというと、歴史ファンとかこのドラマのファンというよりも、「ものづくり」に興味がある人向けの話でした。私としては、聞きたい話がメインだったので非常にうれしかった!

■会場のトーク席の脇には、実際の衣装が展示されてました。
たまこ様、雅仁親王、祗園女御、清盛の黒い直垂、ちょうど前回に鳥羽法皇が着てた水色の裘代、北面武士の小豆色の直垂。
軽くなら触ってもOKよといわれたので、さわったりしつつまじまじと見てみましたが、地紋はもちろん織ってあるのですが、上の文様はプリントでした。見た限りでは、織り込まれてるタイプはなかったな。
あと、紗の衣装も材質は正絹ですって。化学繊維じゃないのねー。
衣装はもう一点、本編ではまだ出てきてない「乙前」の衣装も出てました。このドラマでは祗園女御=乙前という設定で行くそうですが、祗園女御がモノトーンの衣装だったのに対して、乙前は朱色っぽい細長の上に淡いピンクの唐衣を羽織ってました。色調的にはこっちのほうが聖子ちゃん!って感じ。(ネタバレの一種ではあるので、色変えときます)
でも、祗園女御の再登場なら、乙前は結構なご年配ですよね。おばあちゃんがフリルっぽいチュニック着るような感じかしら?
そうそう。ドラマ見ながら、「祗園女御が帰る故郷って、どこなんだろ」って思ってたけど、乙前と同一人物という設定ですから青墓宿のへんなんですね。柘植氏と落合氏が話してて、「あ、そっか」ってようやく気づいた。

■さてさて。肝心のトークですが、人物デザインの柘植氏と、チーフプロデューサーの落合氏がゲストでした。
最初はわりと番宣サイトとかステラとかに書いてあったような内容。
ストーンウォッシュと透け感と、眉や白塗りが特徴的なメイクの話です。
■私が聞いてて面白かったのは、、
・「人物デザイン」という役割が出来たことで、ドラマ制作のどこが良くなったか
・それでもスタッフ間や役者との摺り合わせができないとき、どうするか

っていう、仕事の話でした。
それまでは、衣装と小道具とかつらが別チームで動いてて、演出の指示で各々が工夫してたので、その工夫が噛み合わないときがあった。演出の守備範囲は多岐にわたるし、衣装や道具の材質について詳しいわけじゃないから、具体的に指示ができない。しかし、人物デザインという役割ができたことで、ドラマのコンセプトをデザインに反映するための具体的な提案ができるようになるから、連携がうまくいった…って話。
あと、「たくましい平安」っていうキャッチが、1年間の長丁場をやっていくときの「戻りどころ」として非常に重要なんだって話も、すごく共感しました。いわゆるPDS(今はPDCAのほうが主流らしいが)の「P」ですよね。
どこの仕事も同じなんだよなーと。
別に清盛云々とは関係なく「すごいわー」と尊敬したのは、この方は非常に優秀なデザイナーなんだけど、個人としての優秀さ以上に、他のスタッフに対して「相手はどういう意図でこうしているのか」を根気強く探る姿勢でした。話の内容もわかりやすいし、すごいクレバーな人です。(むしろ、どちらかというとプロデューサーのほうが話がありきたりで面白くないと思ったくらいい。)
途中で、一見きらいだな、やだなと思った対象でも、得るものが絶対にある。…という意味の話をされてたときに、「職人と思われがちな仕事だって、成功を導くには結局コミュ力なんだよなー」としみじみした…。私も見習わないかんわ。

■あと、話のついでみたいにちらちら出てただけで、その話はメインにはなってなかったんだけど。
聞いてて改めて「わかってて、それでも意図があって、別の方法選択してる」ってのはよくわかりました。
この時代が強装束であるとか、紗は春夏の衣装だとか、清盛が平治の乱で黒一色の武具だったとか、ちゃんとわかってて、そのうえでストーリーや「たくましい平安」コンセプトとの調和を選択してるんですね。そうだとは思ってたけど、話の端々からやっぱりそうだったと感じられて、信頼(ノブヨリ感じゃないよ! 笑)感高まりました。

■そんなこんなで、内容ぎっしりの面白いトークショーでした。
何が面白いって、観客席からの質問が良かった。「仕込みか?」と思うくらい、質問の質がよくって。

1)コーンスターチ以外に「墨」を使うって、どういう風に?
2)スタッフ間で意見があわないときに、どうやって解決するの?
3)脚本のように、衣装にも伏線ってある? 今後注目しておくといい人物の衣装があったら教えて。
4)私も将来人物デザインのような仕事がしたい。今後どういうアクションをすればいい?

すごいよくないですか? 非常に具体的なモノの話から、仕事の仕方の話、次にストーリーとの絡み。
私も質問してみたいことあったんだけど、3)の人が質問した時点で「うわっ、めっちゃトリ向きの質問だよ。この後にできる質問って何かあるのか!?」と思ったんですよ。そしたら4)が出てきた。
3)の「まとめ感」の後にしてもいい質問としては、もうこのくらいしかないですよね。完璧すぎる…。
■というわけで、この日いろいろ見聞きして感じたのは、
「こんなに、ストレートに商品(ドラマ)の中身に対して、悩んで考えて作りこんでるものって、なかなかないよね」ということです。多分、1クールそこそこのドラマとかだったら、「中身に対して適切か」以外のほかの要因(コストとかスポンサーの意向とか)に引っ張られて決まっちゃうケースのほうが多いと思う。
この努力を応援したいとも思うし、やっぱそれ以上に羨ましい!(最後はそれか 笑)


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 具体的にはいろいろ聞いて、かなりきっちりメモもとってるのですが、
 興味のあるかたは、イベントのときにでも聞いてやってください。
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by mmkoron | 2012-03-25 19:53 | 大河ドラマ「平清盛」


第11話「もののけの涙」

■世間は飛び石連休ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。私はといいますと、

きゃっほー!今回は飛び石連休にできました!!

というわけで、せっせとGWを目指して漫画のネームをきってます。
旅行もちょっと考えたんですけど、でも来週広島行くしまぁいいかって思って。
■そうそうそうそう、来週は土曜日に仕事したあと、夜入りで広島に行って来ます。大河の人物デザインの人のトークショーに当選したんです。
NHK広島がちょくちょくトークショーとかイベントをやってて、ずっと人物デザインか舞台監督かで狙ってたので、今しかない!と。どんな話が聞けるのかな。最近仕事で「私、取材スキルが下がってるかも…」と思ってたので、ちゃんとメモとって聞いてこようと思っとります。そのご報告はまた別項にて。

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■さて。今回は内容ぎゅうぎゅう詰めでしたね。
ちょい詰め込みすぎちゃう?って思ったんですが、次回でたまこさまと鳥羽院の話がクライマックスなので、そっちに余裕を持たせた形ですかね。

【義清出家の波紋】
■義清君の出家は、親友・清盛だけでなく、一夜の不倫相手だったたまこさまの心にも小波をなげかけました。堀河局の表現は的を射てますね。さすが和歌フレンド。
確かに、和歌って、ほんとに達者な人同士だったらものすごい「自己開示&開示内容の受け取り」なんだろうな。漫画はあんまし自己開示としては伝わりづらい気がする。表現内容がシンプルになればなるほど凝縮された自分が出ちゃうってことなんだろうな。
■それから、波紋どころか思い切り揺さぶられちゃってるのは崇徳院。
義清に対して「この人だけは自分の魂をわかってくれる」と思っていたのに、その義清がこの世からドロップアウトしちゃったのですから、もうショックです。
しかし、そんな崇徳帝に対して、自分も似た立場であったこと、しかし自分は自分の意志で生きていくと宣言する清盛でした。別に崇徳院を励ますって雰囲気でもないですが、転んだ子どもに対して「自分で這い上がって来い」って呼びかけるのに近いカンジかな。自分で乗り越えなければならないものだと、経験でわかってるんでしょうね。清盛も大人になってますね。
■このあとの、義朝のところでも書きますが、このドラマ、若者が成長してく姿がいいですね。あっちこっちにゴツンゴツンとぶつかりながら、自分らしさを獲得してく姿が好きです。「自分らしさ」が、ぶつかりながら周囲との関係性で獲得してくものとして描かれてるところに共感します。

【崇徳帝の決起とその顛末】
■意気消沈気味の崇徳帝でしたが、そんなときに、血を分けた子・重仁親王が誕生します。赤ちゃんを抱きしめ、涙を流す姿で、彼がどれだけ寂しかったかわかる。短いカットですが良いシーンですね。
この親王の生母は身分低い侍女ですが、しかし崇徳帝はようやく生まれた自分の「家族」になんとしても帝の位を譲りたい。そして、今度こそ自分が政の表舞台に立ちたい。
崇徳帝ははじめて鳥羽院に対して、自分が政をする!と宣言します。
■ここで慌てたのが、娘・聖子を崇徳院の中宮にあげている藤原忠通です。聖子の養子になっている体仁(生母は得子、父親は鳥羽院)が次の帝になると思ってたのに…とアワアワです。
そんな慌てなくても、重仁も聖子の養子にしちゃえばいいじゃん、重仁の生母の身分は低いから恩を売れるし…って思いたくなるわけですが、聖子が体仁の世話にかまけてる間に、帝が侍女に手をつけて生ませたのが重仁ですから、応援する気になれない…ってことなんですかね。
■しかし、キーキーする忠通に比べると、得子は根性が据わってます。ここで重仁をエサに、崇徳帝をいっきに丸め込みにかかりました。曰く、

・直接重仁に譲位するのではなく、いったん体仁(中宮聖子の養子なので、帝の養子でもある)に譲って、ワンクッションおきなさい。
・崇徳→体仁→重仁 にすることで、中宮聖子と父・忠通の面子も立ちます
・重仁は私(得子)が面倒みます

崇徳はなんで得子の言うことなんか聞いちゃうのー!?って思うんだけど、彼にとっての敵は自分の両親だから、得子は外野的な認識なんでしょうね。
この提案を、崇徳は受け容れ、譲位が行われます。
■しかーし。そんな譲位当日に衝撃。
譲位の詔の文言を聞いてた崇徳は、仰天して玉座からまろび出ます。
なんと、体仁への譲位が「(養)父が、息子へ」ではなく、「兄が、弟へ」の趣旨で説明されてたのです。
仰天した理由は崇徳院が茫然自失しながらも説明してくれてましたが(笑)、父が子に対して譲るからこそ院政が可能になるのであって、兄→弟ではできないんだそうです。

いや、そんなことないっしょ。やればいいじゃん。

と、現代に生きる私とかは普通に思うわけです。
先例偏重で本質的ではないこと(や、タテばかりでヨコやナナメに動けないこと)を「お役所仕事」って言い方したりしますが、まさにその「お役所仕事」がこの時代には既に出来上がってたわけですなぁ。
この先例主義に縛られなかったのが白河院です。自分の奥さん(賢子)が泣くなって、身も世もなく泣き叫んでたときに、周りが「死は穢れなので、これ以上なくなった奥さんにひっついてちゃだめです。こんな前例ないです。」ってたしなめたら、「じゃあ俺がその例の最初だ!」って言い切ったっていう。
みんな白河院の亡霊に踊らされて、彼を超える強烈な意志を発揮できないわけですね。ま、できちゃったらソイツが主人公になっちゃうわけでして、その場面は清盛が成長するまでしばらく待たねばなりません。
■そんなこんなで、結局院政で政治のイニシアチブをとるのは、変わらず鳥羽院(=体仁の父親)のままです。ここでの崇徳の呻き声が既にホラーでした。
この崇徳院、普段の作ったカンジのひょーんと高い声と、ホンネ(主に周囲への恨みつらみ)を吐き出すときのドスの利いた声とのギャップがこわいっす。
鳥羽院のキレ方とはまた違いますよね。彼はピュアな人が「キー」ってなってる感じだけど、崇徳のほうがなんかどす黒い別人格が出てくる怖さがあるわぁ。これも後々の怨霊化への布石なのかしら。
■この「皇太弟」のシーン、説明しはじめるとややこしいと思うのですが、巧く必要な情報だけ伝えてますね。
・弟ではダメらしい
・帝は知らなかったけど、周囲はみんなわかってたらしい
・決まっちゃったら、帝にはどうにもならんらしい
ってのが、狼狽しまくる帝と平静にスルーする周囲の姿でわかりました。まぁ後のことはわかんなくても困んないもんね。こういう情報の取捨選択は勉強になる。

【世代交代?の平家】
■そんな政局の変動の中、平家は新年会。
「どこの派閥に入る?誰に味方する?」みたいな話題をかわす中で、「朝廷には信用できるやつなんて誰もいないんだから、一番面白いと思える道を選べばいい!」と清盛。
そんな清盛にお小言を言うのは今までは忠正の役目でしたが、そのお役目は家盛にシフトしていっているようです。彼も彼なりに、この家の中での自分の立場というのを考え始めているようですね。
だんだん忠盛の存在感も、背景的になってるし、このあたりの空気の出し方はいいな。
家盛が言っていることは正しいんだけど、最終的にエネルギーとポテンシャルがあるのは清盛のやり方かもしれないな、って思わせる空気もある。
■新春といえばかくし芸ですが、ここで宗子ママがまさかの出し物。
ママと、清盛の嫁・明子&家盛の嫁・秀子の3人で琴・琵琶・笙のアンサンブルです。
忠正が宗子のこと褒めまくりで笑った。多分、忠正の中では、宗子お姉さまがめっちゃ美化されてる。「うつくしくけなげな兄嫁」シチュエーションで。(笑)
昇殿のお許しもらったー!って宴会してた頃から、既に10年。あのときに家来たちが裸踊りしてギャースカ宴会やってたことを思うと、かなり家風が変化してますね。その辺も面白い。
ただ、忠清は相変わらず体育会系っすね。ご飯食べて戦できれば万事OK!って感じがかわいいけど不安。
この人、維盛が富士川に進軍するときの側近ですよね。だからかー(笑)。
■さて、新春かくし芸大会で琵琶の腕を発揮した明子さんは、ご近所のご令嬢たちへの在宅指導も始めたようです。で、助手を探して時子さんをスカウトするのですが、練習サボってた時子さんは、へたっぴぷりを露呈して、取らなくてよい笑いをとってしまうのでした。
今回も時子は源氏物語を読んで「これが源氏の君と●●の出会いなのね~」をやってました。読んでたのは朧月夜と源氏の出会いなので、以前の「若菜巻」から4巻分くらいしか進んでない。たぶん、一回読み終わった後に「●●と源氏の出会い」ばかり読み直してるとみた。ハーレクイン脳(笑)。
■明子さんは、清太&清次の子育てだけでなく、盛国の縁組の世話をしたりと、内助の功を発揮しています。盛国に対しては、自分の出自を恥じる彼に対して、それを超える努力を彼がしていることを称え、背中を押す。この細やかさは、正面からぶつかるタイプの清盛にはないものであり、非常にお似合いの夫婦です。ああ、この「こんな日常がずっと続けばいいな」って、不幸の予兆だよねドラマ的には…(涙)。

【エネルギッシュ全開な源氏】
■さて、平家一門が卒業したらしい、ギャースカな宴会をやってるのが、関東でブイブイ言わせてる最中の義朝さん。彼は関東で戦いを繰り返す中で、すっかり立派なジャイアンになっていました
宴会会場に使わせてもらったお屋敷の持ち主があいさつに来たら、「この家気に入ったわー(圧力)」「どうぞお家ごともらってやってください!」。すげー(笑)。
義朝は成長して野趣を身につけてますね。もともと情よりも行動、クールというタイプでしたが、都にいたときの甘えみたいなものが消えていってる。都で成長している清盛は、調和力みたいなものを少しずつ身につけてる感じですが、環境での違いだよなぁ。面白い。
■このお屋敷の持ち主・ハタノさんは妹も差し出したようで、義朝はその妹もちゃったといただいちゃったのでした。こうして、関東では頼朝のお兄さんがぽこぽこ誕生中です。
かわいそうなのは、都で義朝の帰りを待っている由良です。義朝に会えない鬱憤を為義にぶつけるものの、ついに為義からもキレられちゃいます。所詮は小娘なので、ビビるのが可愛いですね。
でも、謝り方が不承不承なのが、為義のヘタレさというか由良の強情さというか(笑)。
「ただ、私は義朝どのに会いとうて…」と泣き出しちゃうところに、小汚いハンカチ差し出す為義もかわええ。由良に「なんですか!」て突っぱねられてるの(笑)。
屋敷の庭におさるさんがいて、武器の手入れしてる人もいるので、由良が呼びつけてるんじゃなくて、由良が出向いてるんですねー。確かに頼朝のナレーションどおり「一途で、報われない人」だな。


【たまこさまひっそりと退場】
■体仁の即位で、得子側は完全勝利といった状態です。さらにとどめを刺すべく得子は、たまこ様の側近を配流に処します。得子を呪詛したというのがその罪状。
証拠となったのろいの人形をつきつけますが、たまこ様にはわかっています。その人形は、得子が初子である内親王を生んだときに、たまこ自身が得子にプレゼントした、子の成長を願う厄除け人形でした。
得子の罠だと憤慨する堀河局を、たしなめるたまこ様。彼女は、自分のこれまでの他人への仕打ちが自分にいま返って来ている、これを受け止めることが自分の罪ほろぼしであると、覚悟をしているのでした。
そうしてたまこ様はひっそりと宮廷を去り、出家するのでした。
■堀河局も一緒なんですよね。私、この女主人と女房との一体感にも興味あったんですよね。
皇族をここまで生々しく描いてるのも今までなかったと思うけど、女主人と女房の両方がセットではなく別の人格をもったキャラクターとしてちゃんと描かれて、しかも二人の一体感も描かれてるのも、少なかった気がします。「武田信玄」の八重とかそうなんだけど、彼女はキャラ濃すぎて(笑)、「ああ、そんな感じなのかも」とは思わなかったし(^^

【明子の死】
■盛国の縁談も無事まとまったようで、平和そのものだった清盛とその家族でしたが、突如暗雲が。
よりによって、家族の幸福を祈って神社におまいりしたその帰宅後に、明子が風病に倒れます。
風病は風邪ではなく、風に乗って感染したとしか思えない病気、みたいな感じですかね。
明子の場合は、行き倒れていた人を見つけて世話をしていたので、そこで何か感染しちゃったのでしょう。
■お医者さんから効く薬がないと言われ、宋の薬を取りに行こうと家を飛び出すのですが、盛国が必死で止めます。なぜ止めるのかは、後でわかります。
で、今度は明子の病室へすっとんでいこうとするんだけど、感染する病気ですから、平家の嫡子である清盛は病室に近づくことを許されません。義父(明子のお父さん)からも「もしあなたに病気がうつったら、明子がどれだけ悲しむか」と言われて、思いとどまるしかありませんでした。
■忠盛パパ、宗子、家盛、家貞たちが清盛邸に駆けつけたとき、清盛は快癒祈願の読経をする僧侶達の中で必死に念仏中です。しかし効果のない念仏にしびれを切らした清盛は、「そうだ、陰陽師に依頼をしよう!」と憑かれたように立ち上がります。
その言葉にギクリとする忠盛と家貞。忠盛が、最愛の人・舞子を失ったきっかけは、たまこ様の病気平癒のための陰陽師の見立てだったのです。努めて冷静に、「陰陽師などあてにならぬ」と諌める忠盛。じゃあどうすればいいんだ!と食って掛かる清盛。
■一方、明子がそんなことになってると知らない様子の時子が、清盛邸を訪問します。
清次を一生懸命なぐさめてる清太が、事情を知らない時子に「ケンカしてると、お母様がかなしむよ」って言われてたまらなくなって、結局子ども二人でわんわん泣いちゃうのが可愛い。
時子なりに子どもたちをなぐさめようと、琵琶を奏でます。その下手っぴな音で目を覚ます、病床の明子。
明子が目を覚ましたと聞いて、駆けつける(でも御簾の手前でみんなに止められてる)清盛に、別れの言葉を告げます。
明子は清盛が夢を語ったときに、船と海の話を興味を持って聞いて、プロポーズされたときも「海を見とうごさいます」と言ってましたよね。あれ、私は彼女自身にもそういう冒険心的なものがあるのかなーと思ってたのですが、そうじゃなかったんですね。
彼女は、清盛の夢いっぱいの姿に心を寄せ、彼の夢を心から理解したかった、そういうことだったんですね。
海を見ようって約束したじゃないか!と泣き叫ぶ清盛に、あなたの目に映る海を十分に見たと答える明子にほろりときました。
■そうして息を引き取った明子。清盛は泣き叫び、役に立たなかった祈祷の僧侶たちに斬りかかります。それを止めて、悪いのは僧侶たちじゃないだろう、宋の薬を自由に輸入させず、疫病に何の手立てもできない政治をなんとかしよう、それを明子も望んでいる…と諭すのは盛国。
これをするのが、忠盛パパではなく、明子に勇気付けられてた盛国だってのがウマいですね。世代交代も感じるし、盛国の縁談エピソードが、ここにもうまく生かされてる。
この脚本家の人って、エピソードを最大限有効活用するのがすごいと、いつも思います。ひとつのエピソードがその後の3つくらいに関連してる。
自分で「お前がいるから俺がいる」って言ってたくらいですから、喪失感に泣き叫ぶ清盛。
彼の激情を目の当たりにして、打ちひしがれるに留まらない、ネガティブな力の凄まじさに白河院の血を見て立ち尽くす忠盛パパなのでした。
なんていうか、この清盛の血って、初期の「スーパーサイヤ人」的ですね。主人公の隠し能力ではあるんだけど、目覚めちゃうと自分で制御できないっていう。

■というわけで、明子さんが死んでしまいました。
宋の薬が手に入らず(まぁ入っても一緒だったかもしれないけど)死んでしまった明子さん。しかし、彼女が遺した重盛は、宋の薬を手に取らずに死んでいくんですよね…ああなんとも皮肉な。
明子との関係が、重盛の性格もそうですし、あとは時子が正妻になった後も、清盛が重盛を尊重し嫡子にすえ続けてたことの根拠になってる。これまであまり注目されてなくて、多分歴史を学ぶという観点では今後も掘り起こされることはないと思われる彼女ですが、こうやってそんな彼女に生きる場面を与えることができるのが、「物語」の良さですね。
宗子が「うるさい継母」ではなく、ちゃんと院の近臣連中との接点として機能しているところもそうですが、女性の使い方は上手だなと思います。
■あとは、恋愛ドロドロが終焉に向かう中で、やり手政治家として目覚めてきた得子さんが注目株ですかね。鳥羽院が存在感を失っていく中で、彼女が単独で動き出してきてます。そこも楽しみです。
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by mmkoron | 2012-03-19 00:20 | 大河ドラマ「平清盛」


第10話「義清散る」

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■なんかキャンペーンに応募してたみたいで、お家に図書カードが届きました。どういうツールで応募したのかも覚えてないんだけど、してたみたい。
清盛のほうは保管して、カーネーションはカーネーション好きの後輩ちゃんにあげようと思います。まぁ普通に本買うのに使ってもらえばいいんだけど。カーネーションのヒロインは、そういや「義経」のときは義経正妻の「萌さん」でしたね。萌さんは思いを半分も言葉にしないタイプのキャラクターだったので、カーネーションとは全然印象が違う。萌さんは薙刀構えてもすぐへなへなになってたけど、糸子は奮戦しそうだ。うーん女優さんってすごいわ。
■そうそう。私、今年がチャンスとばかりに、各種キヨモリ関連のプレゼントに応募してるんですが、これが届いちゃうと、懸賞のきまりとかで他の抽選に当たらなくなっちゃったりするのかしら…それが心配…。


==================================

■さて、今回のタイトルは「義清散る」でした。なんだかこのタイトルだけ見ると彼が命散らしちゃいそうですが、実際は

義清、散る(恋愛成就的な意味で)。

でしたね。
私、義清が清盛を呼ぶときの「お前さん」って言い方がなんだかいかにも「らしく」て好きだったので、もうあれが聞けないのかと思うと残念です。
■今回のラストで義清は出家しちゃったわけですが、でも、「義清が生きていくには、この世はあまりにも混沌と穢れていたのです」みたいな西行を持ち上げた解釈じゃなかったところが好きだ。
彼が出家に至ったのって、本人が清盛に自己申告していた

「美しく生きていこうと思ってきたのが自分であり、
この世の泥の中で生きていく覚悟がない」


につきるわけですよね。
たまこ様をエレガントに泥の中からお救いする白馬の騎士のよーな自分の姿を思い描いてたのに、実際は一緒に泥に引きずり込まれて、むしろ自分が一番エグくなっちゃう可能性すら垣間見てしまった。
で、私はもういっこあると思いながら見てました。
彼がたまこ様を愛してたのかというと、そういうわけじゃないと思うんですよ。
たまこ様への執着は、我に返ったらあっさりなくなってたし。
彼は愛からの嫉妬でたまこ様の首をしめたってよりも、彼女を救えるのが自分ではなくて鳥羽院だということが許せなかったんだと思ったのです。つまり、彼は自分が心を寄せた案件に関して、自分が端役でしかないという状態にものすごく傷つけられたんじゃないかと。
自分自身への万能感ゆえに、自分がその他大勢でしかないことが我慢ならない。
かといって、当事者になって泥まみれになってガッツを見せるほど性根があるかというと、そんなことできない。
そうなると、どうすりゃいいんだって言ったら、役者やめてVIP席の観客になるしかない
そんな感じなのかなーと。
■娘にケリ入れるシーンは、面白いですね。
西行物語読んでても「なぜそこで!?」って思ったけど、ドラマで見てても「なぜ!?」って思った。
でも、役者さんは何らかの解釈がなきゃあんな動作できないわけで、それを表情をヒントに考えるのが、私みたいな人間には楽しくてしょーがない(笑)。
娘から「うつくしいでしょ」って桜の花びらを渡されて、「ああ、うつくしいな」って答えるところまではカタいとはいえ穏やかな表情。でも、手のひらの花びらがさっと遠くに行くところで凄い形相になってましたね。
私は、あれを「ああ、この西行にとっての美しさは、時間を止めたような美なんだな」と理解しました。
元々、的の真ん中に矢が当たるのが美、和歌の言葉がパシっと決まるのが美、って人だから、過程よりも結果が彼にとっての審査対象なんですよね。
ここにいたら、手のひらにかすかにある美すらも、自分の手から流れ去ってしまう。ここにいる限り、自分にそれをとどめる力がない。だって、自分はいざとなったら一番ドロドロな人間だから。
そのことに絶望した表情がアレだろう、と思うと、いっぱいいっぱいになっちゃって「現実」を思い切り蹴っ飛ばしたってことなのかなーと思うわけです。
■さて、こういう解釈で見てると、彼みたいな人(芸術方面の才能はおいといて)って、実はよくいるような気がするし、自分にもそういうトコある気がします。
自分のバカさをさらけだしてでも議論してじたばたする「当事者」になるよりも、「第三者」になることを選ぶという思考です。西行の場合は、高みの見物を決め込む第三者でもなく完全にアウェーな人になろうとしてるんだと思うので、その辺は彼のほうがよほど立派ですが、当事者になって恥かくのがイヤだから批評家になるってスタンスは、わりとよくあること。自分にもそういうトコロがあるってわかってるので、そのへんは身につまされながら視聴してました。考えすぎかしらね。
でも、この義清の選択って、そういう思考がある気がします。堀河局は鳥羽院を「たまこ様から逃げた」って言ってたけど、義清も逃げたわけで。たまこ様は、自業自得とはいえお気の毒…。

■さて、今回のメインについて語ったところで、ここからは見所ピックアップです。

1)相変わらず祖父に辛口な頼朝
「それなりに検非違使として…」て、ひどい。朴訥とした語り口でありながらも、一般の人には稀なほど「客観視」ができる人…ってことなんだろうけど、それにしてもひどい(笑)。
あ、そうだそうだ。平家一門が強訴を退けようと矢を射掛けるシーンでは「神輿さえはずせばよい!」って、伏線敷いてましたね。
義朝さんは、抗争の助っ人みたいな仕事で、顔を広めてる真っ最中です。前回、手堅くやってく宣言みたいな会話してたわりに、めっちゃ危ない橋渡ってますがな。

2)鳥羽院のツンデレヘタレ全開。
「お前が浮気しても、ぜーんぜんへっちゃらだもんね!」とわざわざ抑揚つけて上から目線で当人の前で言ったものの、途中でつい気弱に振り返っちゃう。
鳥羽院もたまこ様もこの時点でアラフォーのはず。大丈夫かこの人たち(笑)。
鳥羽院、頑張って威厳あるとことか腹黒いところ見せようとするけど、根が繊細な人だから不発になりがちなところが気の毒でしょーがない。

3)けっこう頼長の性格描写が丁寧だ。
■前回の「気分がわるうなりましたので、失礼します」でもちょっと思って、今回の「院に文句言いたいから帰らず待ってるわ」でますます思ったんですけど、正直な人なんですよね。
たまに会議とかやってるときに、「この議論の時間って無駄じゃないですか?」とか言い出して皆をドン引きさせる人がいますが、それに近い印象を持ちます。そうかもしれないけど、それ言っちゃうんだキミ…みたいな。
■今回は、高階通憲とはある種の気が合うところがまた出てきてましたね。一方、義清は目障りに思ってる。あくまでも自分の理解の範疇内で「他人の才能を認める」ってタイプだってことですね。
「おっ、あいつ面白いことするなー」みたいな余裕がない。さっきの正直さもそうですが、若さゆえと本人の生来の資質の問題で「余裕がない」タイプとして描かれてるんだなーと理解しました。
…って、このドラマって「微妙に小物」キャラが多いよね。私は実際にこのあたりの人たちってそういうところがあったと思うので、その人物解釈が面白いんだけど。

4)清盛と義清の関係がいい
殴るシーンは何度も何度も台詞言いながらボカッっとやってたので、「ひえー清盛なぐりすぎだよ。もう義清の顔がボコボコになってるんじゃないか!?」って思ったのですが、口の端が切れてるくらいで済んでたのでよかったです(^^;
清盛と義清の関係って、どういう友だち関係なんだ?って思ってたんですけど、今回の清盛の反応を見て、
「あー、清盛にとっては義清って『自慢の友だち』だったんだ」
ってわかりました。
義清は何でも清盛よりも優れていて、初期は清盛はそれに対して「ちくしょー」と思ってたっぽいですが(流鏑馬の頃とか)、この段階ではそういう義清が自慢だったんですね。あの泣きながら殴ってるシーンの台詞で納得。
そうすると、このドラマの清盛ってほんと、生まれのせいでひねくれちゃったけど、基本は素直な人のいい性格なんですね。最近は、家庭も円満だから、彼の「お人よしでせっかちだけど親切」な気質が前に出てきてますね。しかし、次回ではいきなりそれが逆噴射するようですが。楽しみです。

5)雅仁さまはどうやら「かわいい」役ではないらしい
雅仁様は、元服のお式にコーラス&ダンサーズを召喚。今でいうと、高校の卒業式に突然自分のバンド仲間と舞台に乱入する感じでしょうか。…実際にいそうだな。
その後に得子とイヤミの応酬をするのですが、割って入った自分の母親・たまこ様の普段と違う様子を見ても「あれ?」って表情でなく、そのまま「ふーん」って顔つきでしたね。
あそこで「あれ? お母さんどうしたん?」って反応だったら、脚本は雅仁の可愛気を残そうとしてると思えるわけですが、実際は無表情。このドラマの中での雅仁は、そういう、暖簾に腕押し的な、人のがんばりが届かないジョーカー的なキャラクターになるってことかな?ってちょっと思いました。

■次回予告では子どもが二人お相撲してましたね。基盛が生まれて、さらに成長もしてるってことは、かなり時間が経つのかな。そろそろ中盤開始に向けて、序盤を畳み始めてますね。次回も楽しみ。
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by mmkoron | 2012-03-12 23:49 | 大河ドラマ「平清盛」


第9話「ふたりのはみだし者」

今回のタイトル、はみだし者・その1は雅仁だとして、もう一人は清盛なんですかね。今回のお話ではあまりはみだしてなかったので、ちょっと違和感。むしろ、「すげーよ清盛、ちゃんと出仕して社会人してるじゃん!」って思ったんですけどね。
むしろはみだしてたのは崇徳帝だったような。はみだし1が自分から偽悪的にはみだしてるのに対して、自分の意志ではなくはみだしちゃってる感じ。

=================================

■今回最初に登場したのは、初登場・雅仁親王でした。後の後白河院ですね。
でもまだ重盛が生まれたての頃なんですから、この親王様は11歳とかその頃だということに…
そんで場末で博打体験してるんですね。今でいうと小学生が名古屋今池駅裏のパチンコ屋で打ってるような感じなんでしょうか。しかも見るからに高級そうな派手な服着て。
末恐ろしい小学生ですね、じゃなかった親王様ですね。
■興味深かったのは、このシーンに出てきた遊女(かなり下層っぽい)らしき人です。もろ肌脱ぎで、足も丸出しな感じでした。ほんとに下層だったら、こういう直接的なカッコの人もいたのかもなー。

■で、季節は春です。
思いつめた顔で座り込み、固まってる清盛のもとに、赤ちゃんの鳴き声が聞こえてきました。重盛誕生です。
赤ちゃんを抱きしめて涙をほろほろ流す清盛。「血を分けた、俺の子じゃ…」のつぶやきにじんわりくるのは、これまで散々、清盛の寄る辺なさを見てきたからですね。見守る盛国のカットもじーんときた。
しかし、次の宴会シーンで盛国が絡み酒だったことが発覚(笑)。
■忠盛&宗子からもお祝いの言葉があり、さらに宴会には家盛が駆けつけてくれました。兄弟二人水入らずで酒を酌み交わす清盛と家盛。周りからの圧力がなければ、この二人は元来素直で純朴だし、仲良しなんだなーというシーンでした。
で、ここで「平家は兄弟の仲がよかったといわれる」と頼朝のナレーション。「それに比べて」と続いたので、自分とこの兄弟仲決裂っぷりを語るのかと思いましたが、自分とこは棚に上げて、鳥羽院子息たちの関係のことを語り始めます。

■この頃、帝(崇徳)はますます孤独病が悪化中。
中宮聖子(マツダのほうじゃなく、藤原忠通の娘の聖子さん。でも今回はお父さんが誰かは特に説明しませんでしたね。)は子が生まれないことを恥じてるのか帝と距離を置き、そして同母弟の雅仁親王は場末の博打場通い。
雅仁の乳母・朝子の夫はなんと高階通憲です。夫婦ふたりで、彼が帝になる可能性に賭けているわけです。
通憲は、自分の学識を使った直球ルートの政界入りはあきらめ、搦め手ルートに切り替えたようです。
そんな彼らの「賭け」を皮肉る雅仁親王。
この時点では、この雅仁親王のキャラ付けが「底知れないお人」なのか、「小賢しい中二病」なのか判別がつかない感じです。
それにしても、朝子さんは浅香唯ですか。シーシーシーガールですな。

■さて、ここで場面転換です。
久々に聖子ちゃん(今度は松田のほう)も登場です。清盛が生まれた子を見せに来訪したのです。
「お久しぶり!」ってカンジのやりとりじゃないので、しばしば清盛はここを訪問してたようです。
しかし、聖子ちゃんこと祗園女御は、清盛の成長を見届けたのをよいきっかけに、都を出るんだと。しかし、彼女は「清盛も成長したし、もう安心」って気分でもないみたい。この先の波乱を予感してるようです。
その波乱に向かうことになる清盛に、賽の目ひとつで大逆転ができる双六の面白さを語りかける女御でした。
このシーン、二人が語り合ってる後ろで、重盛をせっせとあやしてる盛国がかわええ。
■さて。東国にも運命の前にいる人がひとり。
乳兄弟の正清と一緒に木登り中の義朝さんです。まだ迷走から抜け出せない彼は、木の上で正清に語りかけます。次に足をかける場所を間違えなければ、誰よりも早くのぼることができる、それが木登りだと。
この人生観というか出世観の対比って、今後に何か伏線になるのかな。
一発逆転の双六型(清盛)と、着実に手を打っていく木登り型(義朝)。私はあんまり清盛にバクチイメージはなかったし、義朝に堅実君イメージもなかったので、ちょっと意外な対比です。でも明らかに意図的にやってるよねこれ。
■とはいえ、義朝はまだ次にどこに足をかければいいのかわからない状態。
正清にも、もう少し辛抱してくれと申し訳なさそうに告げます。わざわざ一段下の枝に降りて上目遣いで言うの。義朝って、清盛にも由良にも傲慢というか強いところしか見せませんでしたが、正清にはホンネトークなのね。
それに対して正清が「いつまでも待つ」とか「一緒に頑張ろう」とかじゃなく、「落ちるときは一緒だ」って答えるのも、いいね。義朝を外面の強気に押し上げるんじゃなくて、弱気なまま受け止めてる。義朝に対する自分のポジションが分かってる答え方。ほんとに仲良しなんだなと思えるいいシーンです。
さて、そんな二人に、「勝ってくれたら部下になるから、敵をやっつけてー!」と三浦さんのお申し出。
堅実にやってこうと言ったそばから、いきなり棚ボタですよ!

■清盛→義朝ときたら、次は3バカトリオの3人目・色男佐藤義清さんです。
義清さんは、ソウルメイトになった帝の孤独をなんとかしてあげたいと、たまこ様のふわふわ病を改善しようと思い立ちます。
そんなとき、たまこ様のライバル・得子についに皇子が生まれました。のちの近衛帝です。
さっそく清盛はお祝いの品物を持って行きますが、ご寵愛の女性に子が生まれたというのに、鳥羽院は苦い顔。そのへんの事情がよくわからない清盛に、鳥羽院側近の家成は、生まれたお子のお誕生パーティーがじきにあるから、そこにおいで(そしたらわかるよ)と教えてくれるのでした。相変わらずいい人やね。
■この子の誕生は、当然今の帝(崇徳)にとっては不安の種です。心配する義清の前に、具合が悪いと言っていたはずの帝がわざわざお出まししてくれます。でも、何も言わない。何も言わないんだけど、義清の前に出てくる。具合悪いんだけど、義清に離れてほしくない…不安を言葉にできるわけじゃないんだけど、わかってほしい…。崇徳様、ほんと繊細ですね。

■そして生まれたお子さんのお誕生パーティーです。出席者は

・赤ちゃん ・お父さん鳥羽院 ・お母さん得子
・微妙に下座っぽい中途半端な位置に、たまこ様
・ゲスト席に忠実・忠通・頼長の摂関ファミリー
↑ここまでがアリーナ席↑
・スタンド席に清盛や義清たち武士連中

とまぁこんな感じ。鳥羽院がパーティー開会宣言をした直後、得子が「祝いに相応しい和歌を詠んで」と義清に名指しでリクエストします。
得子いじわるですね。義清が帝やたまこ様お気に入りであることをわかってて、敢えてわが子の誕生を祝う和歌を詠ませるのでしょう。ここで和歌を詠んじゃったら、ガラスのハートな帝がどんだけハートブレイクするかしれません。また「心傷ついてます」オーラ全開で御簾の前にお出ましになりますよきっと。義清、ピーンチ!
■しかし、義清はまさかの大勝負に出ます。帝・作の「瀬をはやみ…」の歌を詠んだのです。
今はこんな隔てられているけれど、いつか仲良くしたいねという、生まれた子への帝への思いを代わりに発表しました。と義清。
帝の孤独を出席者(主に鳥羽院とたま子様)に訴え、得子の傲慢を皮肉る、ナイス機転です。
ナイスではあるんだけど、一同ドン引き。
さらに、義清&帝の思いをけたけた嘲笑しながら、雅仁親王再び登場。赤ちゃん抱っこさせて、と受け取ったものの、やわらかいほっぺを興味に任せてぎゅうぎゅうつねって泣かせてしまいました。
それを「戯れが過ぎるぞ」とたしなめた鳥羽院に、
「私の戯れなんて可愛い物。(あんたたちの戯れに比べたら)」
と皮肉に笑う雅仁親王。

まぁ、確かにお戯れすぎだったよね。出勤前に押し倒したり。

国政をおろそかにするほど側女に入れあげて、さらにその側女は国母になろうと必死だし…と雅仁は続けます。あ、そういう意味だったのね。てっきりあの仰天プレイの数々を指しているものだとばかり(赤面)。
■さーてここからが本番です。雅仁にイヤミ言われたところで、

得子「私は国母になりたいわけじゃない。ただただ福々しい天然女を叩き落したかっただけ。」と
いきなりホンネ暴露。白河との子を帝にしたくせに…と暗黒トーク開始。
鳥羽院、やめてーと絶叫。

みんなドン引きしつつも、日本古来よりのスルースキル発動

強烈に悪意をぶつけられてたまこ様泣き出す…と思ったら、
「私は人をいとしく思うとかわからない。ただ白河院の言うとおりにしようと思って…」と的外れな告白。
鳥羽院、何か言おうとしてももう言葉も出ない。
おつきの堀河も何かフォローしようとキョロキョロするが、打つ手なし。

けらけら笑ってくるくる回りつつ雅仁退場

頼長は気分が悪いから帰る呼ばわりし、忠実は今日は面白かったわーと皮肉り、摂関家退出。「いつでもお力になりますよ」とか(声だけ)優しく(めっちゃ上から目線で)言われて、たまこ泣いてるし、得子はギリギリしてるし、もう鳥羽はちょんってつっついたら絶叫しそうな顔つき。
で、お誕生日会終了。

ひどい。こんなひどいパーティー、星飛雄馬のクリスマス会以外で見たことないわ!

■この誕生パーティーは、ぼんやりのたまこ様も流石にダメージを受けたようです。そこに義清が登場。
美しいもの大好き、面倒見るの大好きな義清君は、「たまこ様を愛に目覚めさせて、たまこ様を救い、帝をも救う」妄想プランを思い描いちゃったようです。多分、彼の脳内でランスロットみたいな騎士道物語が完成してます既に。
うーん、誕生会でのあの歌も今回も、「相手をエレガントに救う自分が好き」って感じなのかも…って思った。面倒見いい人なんだけど、土壇場では自分の様式美のほうを大切にしちゃう人だね。


■今回のお誕生パーティーは、息子が同じく生まれたばかりの清盛としてみたら、こんなお祝いしかしてもらえない赤ちゃん皇子がかわいそうでたまりません。義憤に駆られて通憲にくってかかる清盛ですが、そこに雅仁がまた勝手に外出しちゃったとの知らせが。
■雅仁様はまたバクチに出かけて、しかし今度は負けに負けてひんむかれたようで、下着姿で座り呆けておりました。最初に、キャラ付けが「底知れないお人」なのか、「小賢しい中二病」なのか判別がつかない…と描きましたが、負けたことを勝ったときと同じテンション楽しめてないあたりは、後者のようですね。
それを見透かされ、清盛に「あんたの奇行って、周りに構ってほしいための悪あがきだよね(意訳)」と言われてムカついた雅仁君は、清盛にバクチ勝負を挑みます。
曰く、「自分(雅仁)が勝ったら、清盛の息子・清太をもらう」と。で、無理やり勝負開始されちゃった清盛。
清盛もバクチ運は強いはずなのですが、こののち危ないところも常に勝ち続ける大天狗相手では分が悪い。サイコロで10以上を出さなければ負けちゃう!というところまで追い詰められたのですが…そこで無邪気にサイコロを手に取った清太が、10を出した。


重盛、これで一生の運を全部使い果たしちゃったんだな……


清盛は安堵のあまり放心状態です。が、気を取り直して、清太と一緒に「あがり」にコマを進めます。その二人一緒の「ひーふーみーよー」のほのぼのした声も、負けたことも全部ムカついた雅仁君は、なんと双六盤を振りかぶって、お邪魔虫・清太にぶつけようとする!

めっちゃ大人げない!!(子どもなんだけど。)

驚いた清盛。雅仁のワガママにも大人の対応をしていた清盛ですが、ついにキレます。清太を抱きかかえ、庇いながら「この先、清太に害をなそうとすることあれば、雅仁様のお命、頂戴つかまつる!!」。

うわー。これめっちゃ伏線ですね。
ちょうど私、各話紹介漫画がもうじきこの伏線の回収シーンに到達するので、感慨無量です。
ドラマでそのシーンをやるのは、おそらく40話くらいになってからなんだろうと思いますが、そのときにも清盛は「なぜ重盛を傷つけた!」って怒りを爆発させるのかな。想像するだけでうるうるしちゃう。
■しかし、清盛に対してひるまない雅仁。そこらへんのキモは座ってるんですね。平家の父子は王家とは違うと言う清盛に、でもお前に流れてるのは白河院の血じゃんって言い放ち、また高笑いで去っていく雅仁様なのでした。
登場回だったわけですが、雅仁君の性格は
 ・皮肉屋
 ・自分が常に上位からの観察者でいたい
 ・珍しいもの好きだけど、あくまでも自分が傷つかない前提でのチャレンジ精神

って感じのようですね。うーん、世の中に一定人数いる種類の人ですなぁ。
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by mmkoron | 2012-03-08 01:34 | 大河ドラマ「平清盛」

    

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