陰陽座/アルバム『臥龍點睛』に収録/発売元 キングレコード/3000円/2005年6月発売
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組曲「義経」は↓の3曲で構成されている。
9. 組曲「義経」~悪忌判官 作詞・作曲: 瞬火
10. 組曲「義経」~夢魔炎上 作詞・作曲: 瞬火
11. 組曲「義経」~来世邂逅 作詞・作曲: 瞬火
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■今回は本ではなく、音楽です。
聴いた動機はですね、このバンドのツインボーカルの二人が○○らしいということを知って、興味を持ったからです(^_^;
最近のバンドとかでは聞いたことなかったから、新鮮だったのです。
そういうケースは、サザンとハイ・ファイ・セットくらいしか私は知らない…。
■それは余談として。
このバンドに対する世間の印象とそんなに違わないと思うのですが、私、もっとドロドロしたカンジなのかと思ってました。
ビジュアル系な唄い方ってありますよね。ああいうテイストなのかなと。
で、実際に聴いてみました。
男性ボーカルはかなりイメージ通りだったのですが、
女性ボーカルが普通にすごく上手い。
あまりビジュアル系な匂いがしない唄い方で、素直に上手かったので、私も素直に驚きました。
YOUTUBEでライブ映像観たけど、そっちでも上手かったので、生でも上手なんだろうと。
私の中で「日本で一番歌が上手い歌手」は八神純子」だったのですが、この女性ボーカルはそれと同じくらい上手いかもしれない。
※八神純子…「みずいろの雨」(1979年)を唄った人。私はその頃就学前…。
■本題です。表題の3曲についての感想を。
■まず、構成なのですが、
1曲目)
メインボーカルは男性。なので歌詞も義経視点。激しい曲調。
要約すると
「頑張ってるんだからお兄ちゃんこっち向いて!」という内容。
義経が結構破滅的な性格として描かれてるので、大河のようなピュアなカンジをイメージしてると、「自分のコトを悪とか言ってるよ!!!」と驚くかもしれない。
2曲目)
メインボーカルは男女交互。
平泉で炎の中死に行く義経と、彼の死を予感する静?の視点が両方入ってる。
バラードと激しい曲調が交互に入って、演奏時間も一番長い。なんと14分弱!
途中に義経や静や頼朝の台詞が入ってて、ミュージカル調でもある。これをカラオケで歌うのはかなり勇気がいりそう。絶叫とかあるし。
どこの時点で義経が死んでいるのか、時系列で迷う。私は途中で死んだのかと思ったのですが、でもその後で静が舞ってるしなぁ。
途中に入る女性ボーカルのパート(抱き寄せて抱き寄せて…♪ってところ)が、昭和テイストで、私には懐かしい感じでした。
3曲目)
メインボーカルは女性。ひとり残された静御前の視点。
大河の静のような穏やかなラストではなく、孤独の深さに凍えるような静けさっつーか。
構成的には、2曲目がメインで、1曲目プロローグ2曲目エピローグって形なんだと思います。
■義経がちょっと黒いのですが、基本は「愛情に飢えてる天才」っていう描き方なので、義経ファンの方が聴いてもそんなに違和感はないし、入っていけるのではないでしょうか。
歴史上の人物の歌っていうと、カラオケに入ってる演歌か海援隊の竜馬ソングくらいしかほとんどないので、こういう曲が義経題材で出てくれたのはラッキー♪
■そうそう。黒いって言えば。
1曲目の最後で「くろー」って唄ってるのを聴いて、
「どうしてここで名前を熱唱するんだ!?」と思ったら、「九郎」じゃなくて「黒」でした。
私、よく勝手に聴き間違えるんですよ。
くるりの「赤い電車」も「赤い電車ははねだから」を「羽根だから」だと思って、
「さすが鉄道ファンのくるり、京急が羽根のように軽やかだと言ってるのね!」
と思ったのですが、単に「羽田から」と路線を唄ってただけでした。